恒星の残骸「白色矮星」に死後もエネルギーを発する「若さの泉」がある可能性 (1/4ページ)

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恒星の残骸「白色矮星」に死後もエネルギーを発する「若さの泉」がある可能性
恒星の残骸「白色矮星」に死後もエネルギーを発する「若さの泉」がある可能性

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 「白色矮星」は、太陽のような恒星が寿命を終えた後に残される星だ。だが、こうした星の死体は、ときに死に抗うことがあるようだ。

 ESAのガイア宇宙望遠鏡が2019年にとらえた観測データの中に、数十億年前から冷却を停止している白色矮星があることが判明した。

 これが意味するのは、「死んだはずの白色矮星の中には、燃料を使い果たしてなおエネルギーを作り出せるものがある」ということだ。

 だがこうした白色矮星は、どうやって死してなおエネルギーを放ち続けているのか? ウォーリック大学(英国)とビクトリア大学(カナダ)の天文学者は、その謎を解明したかもしれない。

・死んだ恒星「白色矮星」
 「白色矮星」は、恒星が進化の終末期にとりうる形態の一つで、質量は太陽と同等であるにもかかわらず、体積は地球と同程度しかない。

 その大部分が電子が縮退した物質によって構成されている恒星の残骸で、一般には死んだ星とされる。

 恒星は水素の原子核が癒合(核融合)し、ヘリウムに変換されることで燃えている。だが、恒星の中心部の燃料が使い果たされ、それ以上核融合が起きなくなると、それまで自身の重力によって崩壊することを防いでいた外側へ広がるエネルギーもまた消えてしまう。

 こうして中心部が重力に押しつぶされる一方、外側ではまだ核融合が起きており、そのエネルギーで膨張しようとする。その結果、元の半径の数十倍から数百倍まで膨れ上がったものが「赤色巨星」だ。
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