親になって初めて分かった〝母が玄関に茶碗を持ってきた理由〟 生前に伝えたかった「ごめんなさい」と「ありがとう」 (1/3ページ)
シリーズ読者投稿~会えないあなたに伝えたい事~ 投稿者:Nさん(50代男性)
母の日を前に、50代の男性読者・Nさんからお便りが届いた。
それは、3年前に亡くなった母親への気持ちを綴ったものだった。
<Nさんからのお便り>
1968年生まれ、今年で56歳となる男性です。
今は亡き母へ、今更ながら御礼とお詫びをさせて頂きたく思っております。
「少しでもいいから」と作ってくれた朝食を...小学校3年生の頃、朝が苦手などこにでも居る小学生男児だった。
ギリギリの時間まで爆睡し、母の作る朝食を大口開けてかきこんで、ランドセルの蓋をバタつかせながらダッシュで学校に向かうのが毎朝のこと。
ただ、その日は少し寝すぎた。
そして、散々起こそうとしていた母に向かって開口一番「なんで起こさないんだ!!」。
「朝ご飯なんか要らないから!」と理不尽に逆ギレし、ランドセルにその辺の教科書を詰め込み、玄関へダッシュした。
そんな私を母が玄関まで小走りで追いかけてきた。
「少しでもいいから食べてから行きなさい!!」
手には、「食べやすいように、栄養摂れるように」と作ってくれた卵かけご飯。しかし「要らない!!時間無い!!」と私。
ここで母は、卵かけご飯をスプーンにのせて私の口に運ぼうとしたのだが......。