岐阜県には県民ならば一度は聞いた事がある、都市伝説のような噂がある。

　県内のある学校の生徒が修学旅行でディズニーランドに行った際、いたずらでミッキーマウスを池に突き落とし、ミッキーは溺死寸前。それが原因で、以後、岐阜県の中高生は修学旅行でディズニーランドに受け入れてもらえなくなった――というものだ。

「先輩らのせいで、ディズニー出禁。修学旅行が広島なんて、ツマらね～」

　との声を、岐阜市在住の中学生から聞いたこともある。

　一人の不届き者によって、多くの人が被害を被る――事実だとすれば、確かにかわいそうな話だ。真相を探るべく、関係者に当たってみることにした。

学校関係者が衝撃告白！「知っています」

　まずは岐阜県内の中学校数校に取材を申し込むことに。

「知りませんねえ。聞いたこともないなあ。もしそんな事実があれば、代々その内容が受け継がれていくので職員全員が知っているはずですからね」

　ムムッ!　こんなに有名な話を知らないって!?　電話口の担当者はきっと他県出身者に違いない。ひるむことなく次の中学校のダイヤルをプッシュ！　すると今度は「その噂は知っています」との反応が！

「どこかの学校がそうした狼藉を働いた、という話は聞いたことがあります。でも残念ながらうちの学校ではないですね」

　その噂の学校を教えてほしいと頼んだが、「そこはご勘弁を」とどうしても教えてもらえなかった。しかし、ミッキー溺死寸前事件を起こした学校は存在するようだ。一歩前進である。

　その後も、A校にS校、T校にY校にも取材をしてみたが、思うような回答は得られなかった。であれば、学校のトップの教育委員会に聞くよりあるまい。岐阜県教育委員会の担当者はこう回答した。

「ここ10年間をさかのぼって調べましたが、そのような事実は確認できませんでした」

　では10年より前はどうなのか？　その問いかけには「そこまではちょっとわかりません」と言う。「事実はわからないが」と前置きはされるものの、「県民なら皆一度はその話を聞いた事がある」とも言う。

　教育委員会でもわからないとなると、残りはディズニーランドしかない。運営するオリエンタルランドの広報部に問い合わせてみると……。

「たとえそのような事実があったとしても、お客様の情報に関しては一切お答えできません」

　との回答。100％否定でないところが気になる。

　今回、犯人にこそ行き当らなかったが、この真相を知る方、あるいは我こそがその張本人だという方がいたら、ぜひご一報をいただきたい。

（取材・文／DMMニュース編集部）