【中国人セレブ事情】車もエアコンも金色にしてお金持ちアピール!

デイリーニュースオンライン

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 9月19日、日本ではiPhone6が発売されましたが、予想通りというか、転売目的の中国人が売り場に殺到しました。なんでも、手に入らなかった中国人が憂さ晴らしに店で暴れたようですね。本当に同じ中国人として恥ずかしい限りです。

 中国では日本よりもずっとiPhoneがブームになっています。僕自身もアップル信者なので、iPhoneを使用しています。でも、悲しいことに、このiPhone6の発売に関しては、中国は第1次発売地域から外れ、発売日すらまだ決まっていない状況です。

 iPhoneを製造しているのは、中国国内の広東省深セン(Shenzhen)にある台湾系大手電子機器メーカーの富士康だというのに、中国で手に入らないというのは皮肉な話です。

 中国のお金持ちたちはその発売日まで待ちきれないため、日本円にして20万~30万円という大金をはたいてでも、iPhoneを購入します。定価の3~5倍で売れるということもあって、日本をはじめとする第1次発売地に、転売目的の中国人が殺到するわけですね。 

 オーストラリアのアップルショップの前では、中国人が夜通し麻雀をしながら並びました。この様子は中国のネット上にアップされ、「世界に恥を晒している」と中国人も嘆いたんですが、ある意味、とても中国人らしいとも言えます(苦笑)。

 ちなみに、このiPhoneに関してはかつて中国ならではの現象も起こっています。iPhone 5Sでは、ゴールド版が発売されました。欧米などではいまいち品がないと敬遠されていたこの品ですが、中国ではこれがバカ売れだったのです。

金色は権力を象徴する高貴な色

 中国人は金色が大好き! それは間違いありません。白や黒のような地味な色の商品を買うぐらいなら、金色の商品の方がお得感を感じます。金色というのは、もともと中国の皇帝を象徴する色でした。皇帝の衣装も食器も家具もすべて金ピカ。そのため、この色は権力の象徴でもあるわけです。

 論よりも証拠。中国人がどれだけ金色好きか、以下の商品をご覧ください。

 アモイのオフィスビル、エアコン、車、ヘッドホン、更には、パソコンやハードディスクに至るまで、ありとあらゆる金色商品が売られています。こんなの他国ではなかなか販売されていないですよね。

 日本人は、成金っぽくて品がないと思われるかもしれないですが、中国にはそんな「恥」の文化なんて存在しません。世間に対しても精一杯、金持ちアピールをして、自尊心を満たした方が人生は楽しいと思う人が大半です。

 たとえば、ブランドもののバッグを購入しても、それがブランドだとちゃんと周囲に知らしめるために、わざとタグを外さないで使用するぐらいです。日本人が美徳とするような「誰も気付かないオシャレ」だったら、しないほうがマシ。みんなに気付かせたいのです。

 まあ、僕は中国人だけど、ぶっちゃけ、全身金づくめの金持ちを見ると、ダサいと思ってしまいますけどね(笑)。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/杉沢樹)

「【中国人セレブ事情】車もエアコンも金色にしてお金持ちアピール!」のページです。デイリーニュースオンラインは、スマホセレブiPhone中国連載などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧