請求額50万円…新宿歌舞伎町で「ぼったくり被害」急増の背景

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5万円、10万円ならかわいいもの!?無法地帯に戻った歌舞伎町
5万円、10万円ならかわいいもの!?無法地帯に戻った歌舞伎町

「お兄さん、いいお店あるよ。1時間4000円ポッキリ」

 客引きの甘い言葉に誘われ、雑居ビルの一室に入ると、一見普通のキャバクラ。かわいいキャバ嬢たちとの会話に酒も進む。しかし、いざ会計時に請求された金額は50万円だった。こんな典型的なぼったくり被害が今、新宿歌舞伎町で再び活況を呈しているという。

 10月10日には、客に63万円を請求し「支払えないと(拳銃で)はじかれるぞ」と脅したとして、歌舞伎町で飲食店を営む男性3人が逮捕された。こうした被害が今年に入って急増。いったい日本有数の歓楽街・新宿歌舞伎町で何が起こっているのか。その背景について、歌舞伎町の住人はこう話す。

「昨年9月に施行された客引き条例の影響ですね。歌舞伎町で客引きをやっていたKグループとYグループが客引きではなかなか食えなくなったことで、これまでも経営していた飲食店に力を入れ始めた。でも、そう簡単に利益を出せるはずもなく、ぼったくりで儲けようと考えたわけです。イケイケの彼らによって今、歌舞伎町は無法地帯ですよ」

 かつて歌舞伎町では「梅酒1杯10万円」といったボッタクリが横行。警察当局による摘発が相次ぎ、高額のぼったくりは影を潜めた。その間、5万〜10万円の「プチぼったくり被害」はあったものの、歌舞伎町にしては秩序が保たれていたという状況だった。それが、昨年の客引き条例によって崩壊。再び「ぼったくり時代」が到来したというわけだ。

「客引き行為禁止条例によって、マトモに客引きをしていたベテランたちは歌舞伎町を去ったが、逆に『どうせ違反になるなら』と考えるヤンチャな客引きばかりになってしまった。そんな彼らを雇い入れ、勢力を拡大しているのがKグループとYグループ。きれいに棲み分けもできていて、グループ同士のトラブルはないようですが、新宿歌舞伎町のイメージは悪くなる一方ですね」(風俗ライター)

 彼らが日に日に請求してくる金額は増え続け、最初は10万円程度だったのが、今では100万円近くになる被害例も相次いでいるとか。違法の客引きが連れていくお店はボッタクリ。これから年末にかけて飲み歩くことも多くなるだろう。それに合わせ、彼らの動きが活発になるのは言うまでもない。

(取材・文/橘田海斗)

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