11月27日、松たか子（37）が自身の公式サイトに妊娠発表を直筆のメッセージで掲載した。そして、この妊娠を契機に、かねてから不仲がウワサされていた夫・佐橋佳幸（53）と実父・松本幸四郎（72）の関係も軟化したと、12月2日発売の「女性自身」（光文社）が報じた。

　松といえば、今年の話題はやはり「アナと雪の女王」への声優出演。松が演じる雪の女王・エルサが歌う劇中歌「Let It GO～ありのままで～」は社会現象となった。当然、紅白への出場が期待されていたが、11月26日にNHKから発表された出場者リストに彼女の名はなかった。

　そして、その翌日に松は妊娠発表をする。

　現在、妊娠6カ月なので、夏にはすでに妊娠はわかっていたはずだ。なぜここまで発表を待ったのか。実はここに、彼女らしい絶妙なタイミングとテクニックがあった。

心配りの妊娠発表タイミング

　今回の発表のタイミングは、あからさまに紅白を意識してのこと。ある芸能関係者は、彼女らしい心配りの結果で、発表を意図的に待ったのだと分析する。

「まず、松は元からテレビで歌う気はありませんでした。彼女自身『Let It GO～ありのままで～』は、May J.の歌だと思っています。『アナ雪』では、あくまで声優。自分は役を演じる女優であり、歌手ではないという思いがかなり強いようです」

「アナ雪」にはあくまでも声優としての参加で、結果として、たまたま劇中歌がヒットしてしまっただけ。だから、歌手としての評判は望んでいないようだ。

「ただし、テレビでは歌わない、と早々に宣言してしまうと、今のブームに冷や水を浴びせてしまうことにもなります。だから松は気を使って、妊娠を発表せずに、披露する機会として、紅白出場の可能性を残していました。映画配給会社とファン、そしてNHKに気を使ったカタチですね」

　紅白の出場者発表には、松の出場の行方が大きな話題となった。NHKにとって、出演せずとも大きな宣伝となっている。

「また、May J.にも気を使っています。今年の紅白には彼女が初出場しますが、もしこれが、紅白出場者発表の前に妊娠発表をしたら松の代わりというイメージが強くなってしまいますから」（同前）

　では、紅白にサプライズでも出場する可能性はあるのか。現にNHKはその方向で、なんとか松の紅白出場を実現させようと動いている。

「歌手としての松は、まず出ることはないでしょう。ただし『アナと雪の女王』の続編（2015年春公開予定）の、声優のオファーも当然くるでしょうから、その兼ね合いで顔だけ見せるかもしれません。妊娠をしているから、納得いく理由で歌わなくてすみますし」（芸能関係者）

　紅白まではブームがあるので、沈黙を保っていた松。早めに妊娠を発表することもできたが、関係各所に気を使いながらも、女優・松たか子を貫く、彼女の気遣いのテクニックがそこにはあった。

（取材・文／タナカアツシ）