【箱根駅伝】3色旗応援なしでも力走した創価大、そのとき学会員は…

デイリーニュースオンライン

箱根駅伝公式ホームページより
箱根駅伝公式ホームページより

 今年で91回目を迎えた箱根駅伝。注目された初出場・創価大は最下位20位ながらも最後まで走り切り往路を終えた。

 後輩の晴れ姿をひと目みようと、地元創価学会メンバーの有志を連れてスタート地点にやって来た40代OG女性は、「無事故で往路を終えたことに安堵しています。力走した選手たちはもちろん、参加したすべての選手たちに心から『お疲れ様でした』と言いたいです」と母校のみならず駅伝参加した他校の選手たちにも気遣いをみせる。

駅伝応援は創価大の仕切りで「3色旗」はなし

 過去、“創価”と名のつく学校が甲子園出場など、著名なスポーツ大会への出場では学校のルーツである赤・青・黄の3色旗を振る熱烈な応援が行なわれたものだ。だが今回はこうした目に見える形での熱烈な応援は見受けられなかった。その背景を創価大関係者は次のように明かす。

「大勢で3色旗を振りかざす。それは“数の力”と取られかねない。また今回、駅伝出場するのは創価“大学”です。創立団体である創価“学会”ではありません。学会員さんたちの真心はありがたく頂戴し、応援はあくまでも大学側で行なっています。学会とは別次元の話です」

 応援参加したこの創価大関係者や冒頭部で紹介した40代OGら複数人の話を総合すると、1区、2区では「遠くからやって来たのだな」と思われる一群をいくつか目にしたが到着と同時に“3色旗”を振りかざすような人は見受けられなかったという。

「今時そういう応援の仕方は世間に受け入れられません。本当に創価大に声援を送るのなら迷惑をかけないことは当然。もちろん私も3色旗を振りたい気持ちもあります。でも、そこをぐっと堪えて応援するのが本当の創価OB・OGではないでしょうか」(冒頭部で紹介したOG)

スタート地点、花の2区、5区ゴール地点に学会員が集結

 創価大OB・OGや数多くの学会員たちが集うのは、往路では東京駅、品川駅と大手町から鶴見までの1区。さらに走りにくいコースで各校ともエースを投入する“花の2区”で知られる鶴見から戸塚。そして最終区間である5区に特に集中したという。

「スタートかゴール地点で声援を送りたい。難関の“花の2区”で激励したい。そんな気持ちから自然とこの3つの区間に集まったのでしょう。特に大学や誰かからの指示があったわけではありません。私は朝、1区でスタート地点で応援し、花の2区に移動しましたが」(同)

 このOGは、1区のスタート地点では、創価大同窓のOBとOG2人との再会を果たした話す。

「一人はもう学会との縁が途絶えている人、もう一人はまったく学会の活動をしていないと話す“未活動者”の人です。大学卒業以来約20年ぶりの再会でしたが信仰に関する話はそこそこに今日は後輩たちの応援をしようと。“創価大学”の同窓として応援に来たわけですからね」(同)

 もっともこのOGが再会した元学会員、未活動者の創価大同窓と話し終えると、連れてきた創価大卒業生ではない年配の学会員が、「あの人はどんな(学会の)役職か?」と聞いてくるのには閉口した。「今は活動していない人」と応えると、返ってきたのが次の言葉だ。

「活動していれば幸せになれるのにね……。創大まで出てもったいない。池田先生がどんなに悲しまれることか」

 こうした声にOGは、「2人とも学会との縁が薄かっただけ。実社会でも活躍しているのだから創立者(註:池田大作創価学会名誉会長)も喜んでおられるのだろうからいいではないか」と思わずにはいられない。

元学会員創価大OB「近所の神社に母校必勝祈願」

「今回の箱根駅伝の往路は20位という結果でした。初出場での力走です。OGとして彼らは誇りです。本当の仏法者なら、選手はもちろん応援に来た人も含めてすべての縁ある人の幸せを祈るべきだと私は思います」(前出・OG)

 初出場ながらアクシデントなく往路を走りきった創価大陸上部。復路ではどのような走りをみせてくれるのだろうか。

 なお、本稿執筆途中、創価大OBでもある筆者のもとに大学同窓OBからメールが届いた。

「近所の神社に『創価大必勝を祈願』してくる」

 今や創価大は信仰問わず幅広い人材を広く世間に輩出していると、筆者はOBの一人として胸が熱くなった次第である。

(取材・文/秋山謙一郎)

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