民主党・細野氏を苦しめる過去の“路チュー”騒動

デイリーニュースオンライン

細野豪志オフィシャルサイトより
細野豪志オフィシャルサイトより

 海江田万里前代表が辞任したことで、急遽、おこなわれることになった民主党代表選。岡田克也、細野豪志、長妻昭の3氏が立候補した。

 民主党の代表選には、2年後ごとに実施される定例の代表選と代表が辞任した場合に実施される臨時の代表選の2種類がある。

 今回は臨時の代表選ということになるが、民主党は2012年に規約を改正。これまでの臨時代表選は、国会議員の投票だけで新代表を選出してきた。

 規約改正により、臨時代表選でも党員・サポーターによる投票もできるようになった。1月7日に告示された臨時代表選は、3氏が全国を遊説。10日以上にわたる代表選は、マスコミが追いかけた。結果、民主党の代表選は世間の耳目を集めた。安倍政権誕生以来、影の薄い存在だった民主党が久しぶりに脚光を浴びている。

 盛り上がりを見せる民主党代表選の情勢は、岡田氏が国会議員票を固めて一歩リード。細野氏が追いかける展開。さらに終盤になって長妻氏の追い上げも無視できない。まさにデッドヒートの様相を呈している。そうした中、街頭演説で断トツの人気を誇っているのが細野氏だ。

 細野氏は43歳という若さながら、すでに当選6回というベテラン議員。野田佳彦内閣では環境大臣も務めるなど、政界では早くから将来の総理大臣候補と噂される若手有望株。政治的実績のみならず高身長で容姿端麗。ここまで揃っていたら、民主党代表選は楽勝と思いがちだが、事はそう簡単ではない。ある民主党の党員は言う。

細野氏を見ると五反田を思い浮かべてしまう

「今回の代表選、岡田は新鮮味に欠ける。長妻は大臣の経験はあるものの、党の職務は経験不足。民主党は変わった! と世間にアピールするなら細野の一択です。それにも関わらず、党員・サポーターには結構迷っている人が多い。細野を推せない理由は、何と言っても“山本モナ”の一件がいまだに頭にこびりついているからです。みんな、まだあのことが気になっている」

 細野氏とTBSのニュースキャスターだった山本モナさんが、路上キスを写真誌にスッパ抜かれたのは2006年。細野氏は謝罪し、責任をとる形で政調会長代理を辞任した。

 あれから9年が経過した。細野氏としては「みそぎは済んだ」と思っていることだろう。政治記者の間でも、もう過去の話であり話題に上がることはほとんどない。

 しかし、テレビ関係者もこう打ち明ける。

「細野さんは弁も立つし、ルックスもよい。討論番組で民主党の顔として出演するには打ってつけです。でも、一般的に、細野さんにはいまだに山本モナのイメージがつきまとっているんです。細野さんの顔を見ると、五反田を思い浮かべてしまう業界関係者や視聴者は多いと思います」

 誤解のないように付け加えると、細野氏との事件後に山本モナさんはプロ野球選手と五反田のラブホテルに入ったことをスクープされた。これが不倫スキャンダルに発展。連日、ワイドショーをにぎわし、五反田がクローズアップされることになった。

 しかし、五反田の一件は相手が細野氏ではないので、細野氏とは無関係。五反田のイメージを重ねられることは、細野氏にとってとばっちりとしか言いようがない。

 スキャンダル後、細野氏は地道に政治活動に汗をかいている。それらを評価する議員も少なくない。

 また、維新の党や旧みんなの党の議員たちとも交流が深く、一時期は新聞記者たちから「細野を中心にした新党が結成されて、政界再編があるのでは!?」と動静が注目されていた。党の内外を問わず、細野氏の政治的手腕に期待する声は多い。

 それにも関わらず、9年前のスキャンダルのイメージがいまだにつきまとい、党員・サポーターの動きを鈍らせている。

 人間誰だってミスは犯す。一度や二度のミスでも挽回はできるはずなのだが、細野氏が背負ってしまった十字架はあまりにも重いようだ。

(文/小川裕夫)

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