冬のヨーロッパで陽気なカーニバルを楽しむ! (1/3ページ)
暗くて寒いヨーロッパの冬。年が明け、毎日分刻みで日が長くなり、少しずつ春が近づいてきていることを感じて、人々がソワソワし始めたその時……
「カーニバル」がやってくる!
え、でも冬に「カーニバル」!?と、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
例えば「リオのカーニバル」。陽気な音楽に乗って、肌が露出した艶やかな衣装に身を包んだ女性たちが、踊りながら行進していく様子が思い浮かび、カーニバル=夏の陽気なイベント、というイメージがありませんか?
でも実は、この「カーニバル」、ヨーロッパもリオも同じキリスト教(主にカトリック)に起因したイベントなのです。
かつてカトリック教徒は、十字架に掛けられたイエス・キリストが復活したことを祝うイースターの46日前~復活祭前日までの間、断食あるいは肉を食べることを控える習わしとなっていました。
そしてその期間に入る直前の4日間、きたるべき断食に備えて人々が思うぞんぶん食べて・飲むイベント、それこそが「カーニバル」だったのです。
現代では、カトリック教徒の方が断食をしているという話はあまり耳にしませんが、大イベントの1つとして続いています。
なおカトリックのイベントであるため、ヨーロッパでも、カトリックの信仰が根強い地域のみで開催されています。
各国・地域などによって多少の違いはありますが、今回はオランダでのカーニバルを詳しくご紹介します。
オランダは、かつてプロテスタント教徒が強い権力を握っていたものの、中部~南部にかけてはカトリック教徒が多く住んでいました。
そのため、この地域では今も1週間程度、カーニバルの時期は会社や学校はお休みとなり、大きな町から小さな村々まで、どこでも「カーニバル」が行われます。