【プロ野球】広島カープ“24年ぶり優勝”これだけの根拠

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マエケンに黒田が加わり、1991年以来のVなるか
マエケンに黒田が加わり、1991年以来のVなるか

 現在、セパ12球団のなかで最も優勝から遠ざかっているチームはどこか?──このクイズにすぐ答えられる人は、かなりの野球通か、もしくは広島ファンだ。

 そう、正解は広島なのである。

 広島は山本浩二監督時代の1991年にリーグ優勝して以来、昨季まで23年間にわたって優勝から遠ざかっている。

 この間、2005年に球団が創設された楽天も2013年に日本一を達成し、オリックスとの合併で球団消滅した近鉄も2001年にリーグ優勝している。DeNAにしても、横浜時代の1998年に日本一になっているから、結果的に広島が最も優勝から遠ざかっていることになる。 

 だが、今年は24年ぶりの「広島優勝」がかなり現実味を帯びてきたのも事実。一昨年、昨年とプレーオフに進出し、年々チーム力がアップしていることに加え、今季はメジャー通算79勝を挙げた黒田博樹が8年ぶりに古巣復帰し、前田健太とのエース二枚看板を確立したことも大きなプラス材料だ。

 2月18日、沖縄県沖縄市のコザしんきんスタジアムで始まったチームの二次キャンプに合流した黒田は、復帰後初めて背番号15のユニホーム姿を披露し、「もう40(歳)なので先は長くないですが、覚悟を持ってやって来ました」と決意を述べた。

 一方、今オフのメジャー挑戦が濃厚とみられる前田も、松田元オーナーが「ファンやみんなに応援される形で送り出したい」という球団としてのスタンスを示しているため、今季24年ぶりの優勝に貢献して、満を持してメジャーへというシナリオを描いているはずだ。

 いずれにしても、エース2人が立場こそ違えど、どちらも選手生命をかける覚悟で今季に臨むことだけは間違いない。言い換えれば、優勝するチャンスはダブルエースが健在の今季をおいてほかにないのである。

「九州出身の新監督1年目に優勝」のジンクスも後押し

 春季キャンプを視察したある野球評論家はこう明かす。

「緒方(孝市)監督をはじめ、どの選手も揃って優勝を口にしていた。そういう意味でも、チームが優勝という目標に向かってひとつにまとまっているのを感じた」

 広島は初優勝した1975年が古葉毅監督、1986年が阿南準郎監督と過去2回、新監督が指揮をとった年に優勝している。2人とも九州出身だが、今季から指揮をとる緒方監督も奇しくも九州出身(佐賀県)ということで、なかなか縁起がいい。

 また、昨季は5月まで首位を走りながら、交流戦で9勝15敗と負け越したことが響き、優勝争いから後退したが、今季は交流戦が18試合に減るのも追い風になりそうだ。

 その一方で、優勝を争うとみられる阪神と巨人が対広島戦にエース級をぶつけ、ライバル潰しにかかる可能性も強いが、そこでチーム一丸となって互角以上に戦えば、自ずと優勝も見えてくるはずだ。

 ちなみに、もし今季広島が優勝した場合、替わって優勝から最も遠ざかっているチームは、1996年の日本一以来、18年間優勝していないオリックスになる。ただし、昨季6年ぶりにプレーオフ出場を果たした同チームは今季も投打に戦力アップして、優勝する可能性も十分にある。

 今年の日本シリーズは、1984年以来31年ぶりに広島vsオリックスのカードになるかもしれない。

(取材・文/久保田龍雄)

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