サラリーマンが副業を会社バレずに確定申告する方法

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Photo by shokai via flickr
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 提出期限が3月16日に迫った確定申告。最近では、不況や不景気の影響からか、会社には内緒で副業を行い、確定申告が必要になるサラリーマンも増えている。しかし、ここで注意しなければいけないのが、会社にバレてはいけないということ。なかには、確定申告が原因で副業が会社にバレ、こっぴどく叱られたり処分されてしまうケースもある。

 そこで、都内で税理士として働くS氏に、副業がバレてしまう仕組みと注意点を聞いてみた。

「流れとしてはまず、前年末をめどに会社が従業員のみなさん、つまり給与所得者それぞれに1年間を通して支払った給与や天引きされた源泉所得税を管轄の税務署へ報告します。いわゆる年末調整ですね。個人の方々は1月から3月の定められた期間内に、確定申告するわけです。それぞれの内容は税務署を通して各自治体へと渡り、前年分の所得にもとづき住民税の支払金額が決まると、特別徴収という形で給与から月ごとに天引きされることになります。当然、会社は給与所得者の前年分の所得すべてを把握しているわけですから、特別徴収の金額が食い違えばおのずと気づくという仕組みです」

 自治体から会社に届けられる通知書には、本業以外の所得もしっかりと記載されているという。つまり、副業がバレるのは避けられないようだ。しかし、ある点を注意すれば、そのリスクを回避できる可能性もあるのだとか。

「いわゆる『申告書B』とされる所得税の確定申告書、その第二表の右下に『給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択』と書かれた小さな記入欄があります。みなさん収入や控除などの処理に追われる中で見落としがちなんですが、ここで“給与から天引き”または“自分で納付”のどちらかを選ぶことができます。もし会社に内緒で副業をしたいという場合には、後者に丸を付けて下さい。ただ、税務署から市区町村へ情報が行き渡るとき、チェックするのも人間なので見落とされることもあります。会社へ通知書が届くのは4月〜5月ですが、どうしても気になるのであれば、自治体へきちんと確認してくれたかを問い合わせることをオススメします」

 手を離れたところで見落とされてしまってはもはやどうしようもないが、少なくとも「副業バレ」を未然に防ぐ方法はあるのだ。とはいえ、今回紹介した方法はくれぐれもご自身の責任でもってやっていただきたい。

(取材・文/カネコシュウヘイ)

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