【イエメン】避難民キャンプ空爆、34人が負傷し29人が死亡

デイリーニュースオンライン

空爆を受けたアル・マズラク避難民キャンプ(2013年2月撮影)
空爆を受けたアル・マズラク避難民キャンプ(2013年2月撮影)

 3月30日午前、イエメン北部ハッジャ州にある、アル・マズラク避難民キャンプが空爆を受けた。少なくとも34人が負傷し、同州ハラドの町にある国境なき医師団(MSF)が支援する病院へ搬送された。また、この34人とは別に、女性と子どもを含む29人が搬送され、間もなく死亡が確認された。目撃証言によると、負傷者はさらに多数に上る可能性もある。

 イエメンのMSF活動責任者、パブロ・マルコは、「アル・マズラク・キャンプに暮らす避難者は2009年以来、非常に過酷な環境で暮らしてきました。その上、今回は空爆の被害に遭ったのです。MSFは紛争の各陣営に民間人を巻き込まず、医療施設・スタッフの中立を尊重し、負傷者が治療を受ける機会を奪わないよう求めます」と話す。

 アル・マズラク・キャンプは2009年に開設され、隣接するサアダ州における政府軍と武装組織「フーシ派」の戦闘により、大勢の人が逃れてきた。2015年3月28日から29日にかけては、同州西部での空爆を避け、新たに約500世帯がキャンプに身を寄せていた。

 MSFは南部でも3月19日以降、アデン市やラヘジ市などで武力衝突が発生する中、救急外科施設で500人余りを治療。アッダリ州では州都のアル・ナセル病院とカタバ地区の救急施設を支援し、3月24日から30日までに合計67人を受け入れている。

 MSFのイエメンにおける活動は1986年に始まり、2007年以降は継続的に行われてきた。現在、サヌア、アムラン、アデン、アッダリの4州で医療プログラムを運営し、国内各地の緊急事態の中で医療援助を提供している。

情報提供:国境なき医師団(MSF)日本

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