あの日の白いモビルスーツ 1977年からのオタク回想録その4 (1/5ページ)

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あの日の白いモビルスーツ 1977年からのオタク回想録その4

オタクという言葉が生まれる以前、1978から1980年。テレビの構成作家、京都精華大学非常勤講師となった自分の土台にもなったのはアニメと特撮だった。これはその回想録の最終回。

1979 「機動戦士ガンダム」第1話を観る
待ちに待った「機動戦士ガンダム」の第1話でした。もう、冒頭から最後まで、充実した30分でした。「これはすごい」と思いましたね。完全にやられました。まず、ナレーションが何を言っているのか理解できない!!


「地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。この一ヶ月あまりの戦いでジオン公国と連邦軍は総人口の半分を死に至らしめた。人々はみずからの行為に恐怖した」(『機動戦士ガンダム』第1話「ガンダム大地に立つ!」より)

今でこそ、いろんな設定、ディティールを理解していますけど、いきなり、こんなナレーションに、わけのわからない巨大なものが地球に落ちてくるというビジュアルで、理解できるもんですか! そして、こう思うわけです。「わけのわからないまま話が進むところが大人っぽい! これは『宇宙戦艦ヤマト』どころの騒ぎじゃないぞ!」と。

主人公はどうも「たくましいヒーロー」だったり「わんぱくな熱血漢」ではないところも目新しかったんです。さらには、敵ロボットのデザインが垢抜けているし、ミリタリー的な匂いがする! 第1話を観終えた時点で、もう虜になりました。これがアニメの未来だ、アニメファンでいて良かった! と思えましたよ!

この年に、テレビスペシャルとして放送された宇宙戦艦ヤマトの新作『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』に、なんだかズレた印象はうけたものの、もう自分には「ガンダム」があるから大丈夫だ、とも思ってましたね。

当時は毎月の購読誌が山のようにあったので、そこで収集した情報をもとに漫画を読んだり、音楽を聴いたりとやることは山ほどあったんですよ。おまけにガンダムショックで、アニメの面白さも再認識しています。それでも、各ジャンルをおこたらずに1年間を暮らせたのは、この年が受験勉強の年だったからだと思います。

3年にもなれば、同級生たちもそれなりに「お勉強」をはじめるじゃないですか。

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