中国爆買いツアーで日本の地方空港が復活「中国系LCC参入でバブル発生も」 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

「茨城は何があっても撤退しない」

 しかし、茨城空港や茨城県は、ここにきて強気になってきた。

 その理由は、スカイマークが「茨城は何があっても撤退しない」と宣言したこと。そしてスカイマークそのものに、ANAやHISなど大手航空会社や旅行代理店がこぞって支援と株主に手をあげ、存続は120%可能になったこと。茨城県も国の交付金に加え5億円支援金で全面的バックアップに出た。

 しかし、やはり、ここにきて茨城空港が俄然強気になったのは、中国爆買ツアーが茨城空港にも波及しだしたからだ。

 その具体的証拠として、茨城県国際観光推進室の統計が如実だ。

 2013年には茨城に宿泊する団体観光客が、わずか50人前後だった。それが2014年4月から2015年2月まで216団体5961人と急増したのだ。実に100倍を超える勢いだ。

中国系航空会社の参入でバブルが勃発

 地元の観光協会関係者が語る。

「その外国人宿泊者の6割以上が中国人観光客です。激増は茨城空港に入っているLCC春秋航空のおかげ。この春秋航空が2014年4月、関空に入ったことから関空でinし東京見学をして、茨城空港から出る、あるいは逆の茨城in、関空outの中国人観光客が急増。彼らはつくばや水戸に宿泊しています。その背景はなんといっても安さ。上海―茨城は往復航空運賃が1万円台から2万3000円前後と激安。さらに上海―関空は1万円を切ってくる。加えて茨城空港は空港利用者に東京駅までのバス運賃が500円というバカ安さ。施設利用料、保安施設料を入れても成田、羽田よりはるかに安くなるのです」

 実はこの春秋航空の大成功に加え、今度は中国の航空最大手の『中国南方航空』が夏季ダイヤ10月まで週2往復運航の準備に入ったという。それが具体化すれば茨城空港はさらに弾みがつく。災い転じて福となるか。

田村建雄(たむらたてお)
1950年生まれ。地方新聞記者から週刊誌記者に。現在は月刊誌、夕刊紙などに政治、事件記事など寄稿。著書に『ドキュメント外国人犯罪』『中国人毒婦の告白』など多数。
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