【大阪都構想】安倍総理にすり寄る維新・橋下代表に「政界のスネ夫」の声

デイリーニュースオンライン

橋下徹オフィシャルサイトより
橋下徹オフィシャルサイトより

 橋下徹大阪市長の悲願とされる大阪都の実現を問う住民投票は、5月17日に予定されている。4月12日に投開票された大阪市議会議員選挙と大阪府議会議員選挙はその前哨戦。橋下市長率いる大阪維新の会(維新)は過半数こそ獲得できなかったものの、第一党を維持した。

 大阪都構想への追い風となるとも思われる選挙結果だが、橋下市長は選挙結果と住民投票は別だとのスタンスを崩さず、大阪都構想への理解を求めるタウンミーティングを精力的に続けると記者団に話している。

 大阪都構想を巡って、自民党大阪府議団からは「大阪都構想は毒まんじゅう」とも揶揄されるほど維新と自民党大阪府議団とは対立が鮮明化している。

街頭演説でアベノミクスを絶賛

 大阪では激しく対立する維新と自民党だが、国政に目を転じると状況は大きく異なる。国政は安倍晋三総裁率いる自民党が一強状態。橋下市長も安倍自民党の勢いには抗うことはできないようで、2013年の参議院選挙や2014年の衆議院選挙において街頭演説で安倍総理のアベノミクスを絶賛している。その様子は、新聞・テレビなど詰めかけた報道陣が「維新は与党なのか?」と訝るほどだった。

 本来、政権と対峙するはずの維新が安倍政権にすり寄っているのはなぜなのか? 保守系雑誌編集者は、その事情をこう解説する。

「民主党政権時代、テレビや新聞などは自民党に見向きもしませんでした。埋没する自民党は危機感を強め、麻生・安倍の2人の総理経験者のインタビューをマスコミ各社に売り込んでいました。自民党から売り込みに来るなんて、与党時代は考えられない話です。それほど自民党は苦しかったのです。なかでも、マスコミへ熱心に売り込んでいたのが安倍さんです。2012年4月に『女性宰相待望論』という本が出ているのですが、安倍さんはこの本の帯に推薦文を書いています。当時、自民党の一部議員からも『もう一度総理大臣をやりたいという思いが強いのはわかるけど、あそこまで必死に名前を売り込もうとするのは元総理経験者としてどうなのか?』という声もありました」

 そんな安倍元総理(当時)に甘い誘いをかけたのが、維新だった。当時の維新は国政進出に向けて着々と準備を進めていたが、橋下代表が市長選に当選したばかり。とても橋下代表は大阪を離れられる状況になく、国政政党の顔となる人物を探していた。そこで、維新は虎視眈々と総理再登板を狙う安倍元総理に目を付け、内々に「維新の代表になってほしい」と打診した。

 安倍元総理は誘いを断り、自民党に残った。その後、総裁選を制して衆院選でも勝利を手繰り寄せて総理に復帰したことは周知の通りだ。維新の代表に据えようと動いた過去があるだけに、橋下市長は安倍自民党をむやみに攻撃できない。攻撃するのは、あくまで自民党府議団だけで自民党本部へは擦り寄っている。

 そうした橋下代表の自民党に擦り寄る姿勢は、維新が発行する機関紙『維新プレス』にも現れている。『維新プレス』には大阪都の説明がなされているが、敵方である自民党の安倍晋三総理や菅義偉官房長官のイラストが使われている。一見すると、大阪都構想に自民党本部が賛成していると誤認させるような内容だが、安倍総理や菅官房長官が公式的に大阪都構想に賛成しているということはない。

 これまで橋下市長は強い権力者の横にピッタリとくっついて、自分の力を強大化させてきた。維新はこれまでに石原慎太郎が代表を務める太陽の党と合併し、その後もみんなの党から分裂した結いの党と合併するなどして勢力拡大を図ってきた。

 こうした橋下市長の振る舞いは、マンガ『ドラえもん』の登場人物・骨川スネ夫がガキ大将・ジャイアンに擦り寄る姿を彷彿とさせる。そのため、永田町関係者から“政界のスネ夫”となぞらえられる。

 投票日が近づくにつれて、橋下市長のスネ夫化に拍車がかかっている。安倍・菅といった自民党ビッグ2を持ち出してまで大阪都構想の正当性を主張するが、大阪市民はどんな審判を下すのだろうか?

(取材・文/小川裕夫)

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