浅田舞、ダレノガレ明美…“ぶっちゃけ女子”が増殖するワケ
毒舌キャラが市民権を得てはや数年。気付けばテレビの中では、毒舌だけでなく本音を言う人を良しとする傾向が続いています。
そんな中でキラリと輝きだしたのが元フィギュアスケーターの浅田舞(26)です。国民的スター選手である妹・真央との確執や、過去のクラブ通いをテレビで公表し話題を集めるだけでなく、最近は自身のだめんずうぉ~か~ぶりをぶっちゃけ、話題をどんどん提供しています。
彼女の評価については賛否両論あるかと思いますが、言わなきゃいいのに本音をあえて言う女子って、芸能人にかぎらず、みなさんの周りにもいないでしょうか?
時々炎上しつつも本音発言をやめる気にならない。そんな“ぶっちゃけ中毒女子”の心理を、今日は考えてみたいと思います。
心配や励まされることが大好き?
20代も後半にさしかかったある女性。SEとして仕事に打ち込み、一見自立した女性に見えるのですが、実はネット上での発言に周りはヒヤヒヤしているといいます。
なぜかと言うと、SNSに人種や政治、格差問題など、ちょっとナーバスになる話題について積極的に本音を投稿するから。
例えば、以前女性議員が男性議員からセクハラまがいの野次を受け話題になった際には、「私も男性からのセクハラ被害を受けたことがありますが……」と暴露。その後、女性の立ち位置や独自の仕事論を展開させ、周りをハラハラさせていました。
ただの会社員である彼女は、定期的に変な炎上騒ぎを起こしては、言いたいことは言いますと開き直り。
それだけならまだしも、最近は自身の恋愛観についても「信頼関係とは」「理想の結婚生活とは」的な相手が読んだら引かないのか心配になるような、ポエム調のぶっちゃけ話が続きます。正直読んでる方が恥ずかしい。
ぶっちゃけ発言について誰かが指摘すると、理解されないなら結構。と強気な態度を崩さないから、今後がなんだか心配です。
ハッキリ言えた快感と、注目されることへの満足感
普通にネットを楽しむ人からしたら、なんであんなことするんだろう……って思いますよね。でもそれには心理的なメリットがあるのだと思います。どんなものかというと、ズバリ2つ。快感と満足感です。
本音発言をするとき、みなさん周りへの配慮を考えると思いますが、ぶっちゃけ中毒者はその逆で、本音を言えた自分に快感を感じているようです。
そして、本音を言った快感とセットで、プラスでもマイナスでも、周りから注目されてリアクションがあったことに満足感を感じています。
この快感と満足感のサイクルが、炎上しても辞める気にならない中毒症状を引き起こすのです。
ぶっちゃけを辞めるには、チビるような経験をするしかない…
こうして考えると、ぶっちゃけキャラに周りがどうこう言っても仕方ないのがわかると思います。でも、それが変わる瞬間ってあるのでしょうか。実はあります。なんのことは無い、本人がチビりそうなくらい、ぶっちゃけたことにより怖い経験をすることです。
例えば「死ね」というような過激発言をした人が、警察から注意をうけたらもうしないように、身の安全を揺るがすような経験をすれば、勝手に過激発言は収まります。つまり私たち周りが注意をしても今は効果無しなのです。
ぶっちゃけキャラのいいところは、芸能人なら発言がニュースサイトなどで取り上げられやすいこと。一般人でも、リツイートやコメントが集めやすいことにあります。つまりぶっちゃけ発言をやめると、どんどん目立てなくなるのです。
ネットで発言するのが当たり前の今、使い方は本当に人それぞれだと思います。本音を言うと自尊心は満たされるかもしれませんが、不愉快に思う人がいるという目線を忘れないことが、本当は人としての成長につながるような気がします。
(取材・文/おおしまりえ)