【歴史】地動説のガリレオが処刑されずに済んだ理由判明! (2/3ページ)
それは、「教会が教えている宇宙の概念は、本当は間違っているのではないか?」という、修道士には似つかわしくないものでした。どこかでこれを口に出したらしく、彼は異端の嫌疑をかけられて国を追われることになります。
イタリアを去ったジョルダーノは、パリやロンドン、フランクフルト、プラハといったヨーロッパ各地で教職に就いたり、著作をして24歳から44歳までを過ごしました。
そのまま半放浪の暮らしを続けていればよかったのかもしれませんが、ヴェネツィアの貴族に「君、頭がすごくいいんだってね! よかったら記憶術を教えてくれないかい!?」(意訳)と誘われ、イタリアに戻ることを決めました。
現在は同じイタリアという国ですが、前述の通り当時はまだ統一されておらず、ナポリやローマとヴェネツィアは違う国だったので、その辺から考えて「大丈夫だ、問題ない」と思ったのかもしれません。ないか。
・火あぶりの刑で悲鳴一つ上げなかった
しかし、というか案の定というか、イタリアに戻った彼は「異端者が戻ってきたぞ!!」と勝手知ったる教会にしょっ引かれてえしまいます。
そしてズルズル7年も投獄された上に「教会の教えに逆らうとはけしからん!」という現代の感覚だとイチャモンにしか聞こえないような理由で火刑に処されてしまったのでした。
どこからどう見てもひどい話ですが、当時の人々、特に教会関係者にとっては「俺ら大正義! 逆らう奴は神に逆らったことになるからブッコロ!」ってな感じだったので、国に帰ればどうなるかジョルダーノが知らなかったわけはないんですけどねえ。
彼の意思は最後の最後まで強固で、懺悔のための十字架にはそっぽを向き、執行人に対し「私に死刑を宣告したあなたがたの方が震えているじゃないか、正しいのがどちらかわかっているんじゃないのか」と丁寧な暴言を吐き、さらには火がつけられても悲鳴一つ上げなかったといいます。
常人からすると悲劇にしか思えませんが、ジョルダーノは二つの意味で良い結果を残しました。