「デジタルデトックス」で疲れはとれるのか…携帯電源を1日オフにしてみた

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現代人はデジタル機器にふりまわされている!?
現代人はデジタル機器にふりまわされている!?

 「一人でいても一人じゃない!」ポジティブな言葉に聞こえますが、ちょっと違います。一人になっても、遠くにいても、デジタル機器を持った私たちはもはや完全な一人にはなれないという意味です。

 そんなネットやデジタルどっぷりな現代人に流行っているのが「デジタルデトックス」。最近はホテルのサービスに、デジタルデトックスプランなる宿泊プランがあるんだとか。そうでもしないと完全な一人状態を作りだせない現代人の深い闇が見えるように思います。

 でも、ちょっと勇気を出せば今すぐあなたもデジタルデトックスはチャレンジ可能。今日は経験者の声をもとに、筆者もデジタルデトックスを体験してみました。

デジタルデトックスに立ちはだかるカベ

 今回話を聞いた31歳の女性はデジタルデトックスを定期的に行うベテラン経験者。一昨年はデジタルデトックスと宿坊をミックスさせて、1泊2日の心のリフレッシュ旅に出たというから感想を聞いてみました。

「デジタルデトックスのいいところは、連絡が来てないか気になるを通りこした先にある、誰にも縛られてない開放感ですね。連絡や近況を把握することで、得られる安心感と引き換えに、いかに自分の心や意識が縛られていたかを痛感できます」

 なんとも素敵な話である。でも最初は手持ちぶさたや何をしたらいいか戸惑うこともあり、最初のカベは慣れることなんだそうです。

「デジタルデトックスをするのと同時にやってほしいのが、ごみごみした街から出ることです。だって自分がデジタルデトックスしていても、街を歩く人がデジタルに染まっていたら心は洗われません。だからデジタルデトックスするなら、ホテルプランもいいんですが、思い切って田舎や山に行くとか、最低でも公園でゆっくり過ごすくらいはした方がいいと思いますよ」

 2つ目のカベは脱都会! デジタルデトックスも難しいけど、田舎旅行を何の気なしに計画するのは忙しい現代人にダブルで難しいかもしれません。

5分に1回もどかしさとの闘い

 さすがに彼女のような1泊2日の旅行は難しいですが、筆者も1日限定で、デジタルデトックスを近場で実践してみようと思います。1日のプランは公園でののんびり散歩やゆっくり読書を計画。さっそく朝の9時から都内某所の大きな公園にでかけます。

 開始早々、素晴らしい天気に感化されて新緑風景を撮りたい衝撃にかられますが、iPhoneの電源はオフ(いざと言う時のために持ってきた心配性です)。こんな小さなストレスからデジタルデトックスのハードルの高さを感じます。

 公園で散歩しつつ読書でもしようと思うと、今度は書籍の中に調べたいものが出てきます。ググろうと反射的に思うも携帯はだから電源オフ。イライラ。お昼を食べると飯写真をパシャリ……これも我慢。さらにイライラ。

 時間をかけると段々慣れというか諦めモードにはなるものの、「気になる」「撮りたい」という小さいもどかしさとの闘いが5分に1回くらい襲います。悶絶するほどの苦しさはないけれど、脱デジタルに爽快感を覚える前に、慣れない不便さにぐったりするのがデジタルデトックスの最大のハードルであることを痛感する結果となりました。

 小さいもどかしさと戦ったあとは、気持ちを新たにデジタルどっぷりな日常に戻ります。と、ここで筆者の携帯に衝撃の情報が……LINEが150件。メール15件。不在着信5件。ものすごい数のアクションが来ていたのです。幸いどれも急ぎではなく事なきを得たのですが、デジタルデトックスをすると思いがけず自分をとりまく人間関係の複雑さに気付くことができました。

 デジタルデトックスから離れるのも大切ですが、日常から人間関係や連絡手段をとりあえずスマートにするよう心がけること。これだけでも、疲れた心には相当効果があるかもしれません。

(取材・文/おおしまりえ)

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