【賛否両論】「オリラジ嫁」の高学歴自慢は何がいけなかったのか?

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公式HPより
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「私たち夫婦は、自分の力で学歴を掴みとってきたという誇りがあります。親が用意してくれた道を歩んだわけではなくて、努力の証明書として学歴がある」

 この発言が出たのは、先日放送の日本テレビ系『解決!ナイナイアンサー』。言ったのはタレントの福田萌(横浜国立大学卒→以下、横国大卒)(注1)。かつてお天気お姉さん等をやっていたが、今はお笑いコンビ『オリエンタルラジオ』の<あっちゃん>こと中田敦彦(慶應大卒)の妻として知られている。

 さらに番組で品川祐(東京都立足立西高校中退)から、「あっちゃんを夫に選んだのは、学歴が高いから?」と尋ねられると、こう続けた。

「慶應に入るだけの努力をしてきたから、芸人さんは不安定だけれども、もし何かあっても、この人は頑張る馬力がある人だと思える」

 ただでさえ微妙で気を使う学歴の話題。いや常識ある人間なら取り上げないテーマだ。それを福田萌(横国大卒)は堂々と自分を持ち上げて見せたから、さあ大変。即座にネット上を中心に非難轟々で、炎上状態に。

「いや親のおかげもあるだろう」「努力しても落ちる人だっている」、「横国大卒の分際で」、「菊川怜(東京大卒)はこんな自慢しない」、「そもそも腹黒だろコイツ」、「夫婦そろって落ち目だから話題作りか」

 ……などなど。確かにオリラジ中田(慶應大卒)と結婚する前はぶりっ子風で、男性関係の噂も多く、典型的な<腹黒キャラ>だった福田萌(横国大卒)。香山リカ大センセイ(東京医科大卒)までは行かないが、何を言っても反発を食らうタイプではある。

学歴はワインみたいなもの!?

 しかし、冷静に考えれば正論と思える部分もある。親に代表される生育環境は千差万別だけに、本人の責任ではない理由で学歴を得られなかった方もいるはず。しかし、それを言っていたらキリがない。いい加減なAO入試で潜り込んだのでも無ければ、学歴が「ある種の努力の証明」なのは事実だろう。

「学歴があるなら、それに見合う人間力がないと」

 とも福田萌は言っている。これも当然の話だ。

 かつて作家の小田島隆(早稲田大卒)は、 自著『人はなぜ学歴にこだわるのか。』(注2)で学歴をワインに譬えた。

 学歴はワインと似ている。中身を鑑定するより、ラベルで判断する方が面倒が少ない」

 これは学歴の本質を見事に衝いた指摘だ。肝心なのは中身だが、中身を吟味するには時間も人間力も必要。ゆえに、ある水準をクリアしているかラベルで判断する方が楽だ。が、時にハズレもある。

 今回、福田萌(横国大卒)が一部正論を語ったのに叩かれた原因は、自分たちのラベルを過大評価したのと、「中身もたいして美味しくないくせに」と思われたということかもしれない。

 学歴より芸歴を誇れるよう、まだまだ勉強を続けてください。

(注1)横国大卒…テーマに沿って、名前の挙がった人物の最終学歴を添付してみた。
(注2)小田島隆の著作……「知恵の森文庫」より発売中。学歴論に興味ある方には一読をお勧めする。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。DMMニュースではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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