【歴史マニアの女医コラム】雷に撃たれた武将! 死ななかったけど脚が不自由になった理由とは (1/3ページ)

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【歴史マニアの女医コラム】雷に撃たれた武将! 死ななかったけど脚が不自由になった理由とは

こんにちは! 歴史好き女医の馬渕まりです。専門は代謝内科。脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病が得意分野です。

大友家に仕えた九州の猛将・立花道雪さん。例によって道雪さんがどんなすごい武将だったかは割愛で、彼が「若いころ雷に打たれて左足が不自由になった」という伝承に斬り込んでまいります。まずは彼の伝説から確認してみましょう。

・大木の下に居てはいけませんって!
「道雪が故郷の藤北で炎天下の日、大木の下で涼んで昼寝をしていたが、その時に急な夕立で雷が落ちかかった。枕元に立てかけていた千鳥の太刀を抜き合わせ、雷を斬って涼んでいたところを飛び退いた。これより以降、道雪の左足は不具になったが、勇力に勝っていたので、常の者・達者な人より優れていた。さて千鳥の太刀だが、雷に当たった印があった。これより千鳥を雷切と号するようになった」(引用: ウィキペディア)。

大木の下で昼寝をしていた道雪さんに落雷――。このエピソードは必ず道雪の愛刀・雷切と一緒に語られますね。今回はまず、医学的ではなく科学的なツッコミから進めてみたいと思います。

落雷の恐れがあるときに大木の下に居てはいけません! 雷はどこにでも落ちる可能性がありますが、近くに高いものがあるとこれを通って落ちる傾向があります。気象庁のホームページにも、「高い木の近くは危険ですから、最低でも木の全ての幹、枝、葉から2m以上は離れてください」と書いてあります。

道雪さん、木の下で昼寝をしている場合では無いですよ。また、落雷の恐れがあるときに通電しやすい長いものを持つのも危険です! 落雷には、【直撃】と【側撃】という2つの落ち方があります。木に雷が直撃した場合、電流は木を伝わって地面に流れますが、より伝わりやすい性質のものが近くにあればそちらにも流れるのです。

そして、雷による事故の殆どは【側撃】によるものなのです。高い木などから離れる必要があるのはこの側撃を避けるため。

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