賢すぎるぜカラスさん。カラスは点の集合を理解し、数神経細胞を使って人間のように計算ができることが判明 (1/3ページ)
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カラスの賢さは前々から知られており、人間の顔を覚え、嫌なことされたらしっかり仲間に伝達するなど、うっかりカラスを邪険にできないほどの知能を持ち合わせていることがわかっている。
最近の研究によると、5歳の人間の子供ですら手こずる複雑な問題をも解いてしまうという。どうやらカラスには人間のように数を数えることが可能、あるいは点の集合の構成要素を区別できるようだ。
・カラスに抽象的な数の概念を処理する能力
エバーハルト・カール大学テュービンゲンのヘレン・ディッツ女史とアンドレアス・ニーダー教授は、カラスを訓練して、点の集合のそれぞれを区別できるようにした。そして、視覚情報を処理する終脳内の神経細胞の反応を記録した。
ここから、カラスの神経細胞が、点の大きさ、形、配列を無視し、その数に関する情報をのみを抽出することが明らかとなった。
カラスが3つの点や穀物、あるいはハンターを見ると、神経細胞が集合の”3”という性質を認識するという。これはカラスに抽象的な数の概念を処理する能力が備わっていることを示している。
進化の歴史上、鳥は人間とかなり遠い存在であることを考えると、これは特に面白い事実である。
ニーダー教授によれば、霊長類の大脳皮質で見られるような能力は、それぞれ独自に終脳を発達させたカラスと霊長類が、数的処理に関する同じ解決法を見つけたかのようだという。
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・一般的な鳥よりもはるかに賢いカラス
英ケンブリッジ大学の研究者によって、人間の3~4歳の子供でも手こずる問題をカラスが解けることが明らかとなっている。