【プロ野球】横浜DeNAベイスターズの連敗脱出で歓喜の声が続出
横浜DeNAベイスターズ(以下、ベイスターズ)は23日、読売ジャイアンツを7-2で下し、3日の対ソフトバンクホークス戦から続いていた連敗を12で止めた。今年のベイスターズの象徴ともいうべき逆転勝利。怪我以来長打が出ていなかった主砲筒香嘉智に6月初のホームランが飛び出し、6月打率1割代と不振に苦しんでいた梶谷隆幸にもタイムリーが出るなど、この上ない形での連敗脱出にファンは大興奮。翌日も勝利し、反撃の狼煙を上げている。
しかし、連敗を脱出したものの、この大連敗で首位陥落。さらには借金生活に突入してしまった現実は手放しで喜べるものではない。まるでジェットコースターのような展開に、ファンはどう思うのか。
連敗を脱出した際にSNS上では、
「嬉しすぎて死にそう。涙出たわ」
「筒香が打って山崎が抑える。良い形で勝ててよかった」
「敗けた12連敗は返ってこない。でも負け続けた分この一勝の感動は半端ない。 これだからファンはやめられんのじゃー」
と、溜まった鬱憤を最高の形で晴らせたことをとにかく喜び、お祭り状態であった。一方で、
「この程度の連敗がなんぼのもんじゃ。ベイスターズ応援していればこんなもん当たり前よ。今年は12連敗しても1つしか負け越してないんだよ。いままで何敗したか知ってんのか?」
「黄金時代(1997~2001年の連続Aクラス時代)以外は負けしか知らないんだから、始まる前からこの展開は想定内。むしろできすぎだろ」
と、負けることを想定しながら応援していると言い切るファンもチラホラ。彼らにとってみれば、このくらいの連敗は当たり前なのか。確かにベイスターズの歴史を紐解けばその意見も頷ける。
17年ぶりの優勝に視界良好
優勝回数2回は新設球団の楽天イーグルスに次いで少なく、通算勝率(2014シーズン終了時点)も.443と12球団最下位となっている。4676試合という負け数も12球団1位だ。つまり一番勝っていないチームということになるのだ。
それ故にファンの心は強靭になり、負けに対する免疫も強いのだろう。反面、一勝に対する重みを最も知るのはベイスターズファンなのかもしれない。これだからファンをやめられない。その言葉の説得力を感じずにはいられない。
また、ベイスターズは4月12日から21日にかけて7連敗を記録するなど、大きな連敗を2回記録している。それでも現在首位争いをしている。これに対しファンは、17年ぶりの歓喜を期待しているようだ。
「これだけ負けてもこの位置っていうのは何かを持っていると見て相違ない」
「ほかが弱すぎる今年こそ最大のチャンス!」
「冷静に見て、4番とクローザーがしっかりしているのベイスターズくらいのもの。これって優勝狙えるはずだと思う」
と、冷静に分析してもその目はあると見ているファンも多い。
連敗を脱したベイスターズの、今後の闘いぶりに注目したい。
(文/井上智博)