ガンダムはオワコンなのか?戦争を終わらせるアプローチの是非

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(C)EGGMODE.inc
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 2015年7月15日に、ガンダムシリーズ最新作「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」が放送されることが発表され、日5枠にガンダムが帰ってくるということにファンの期待感も高まっている。しかし、前作にあたる「Gのレコンギスタ」は、ガンダムの生みの親でもある富野由悠季氏自身が 原作・総監督・脚本・絵コンテを務め話題をさらったものの、最終話が終わった段階で「2クールで語り切れる内容じゃない」「なんか富野っぽくない」など否定的な意見がネット上を飛び交い、数字的な側面からも、「ガンダム」ブランドへの「オワコン」感を懸念する視聴者の意見まで散見されるように・・・。

 しかしながら、監督は「あの花」や「とある科学の超電磁砲」でお馴染みの長井龍雪氏が務め、シリーズ構成も「あの花」や「selector infected WIXOSS」の岡田麿里氏が務めるという事で、今作の制作陣がどんなガンダムを描くのか?否が応にも期待感が高まる陣容となっている。

 そもそも「ガンダム」という作品は、常に戦争を描き続けており(Gガンダムだけは少し違うかもしれないが)、悪の組織が地球制服を企むワケでも、外宇宙から地球を侵略してくる宇宙人がいるワケでも、ましてや怪獣が襲ってくるワケでもない。人間と人間の争いごとの火種が入り組む世界をどうやって納めるのか?に対するアプローチと、そこに関わる人間模様こそがガンダムシリーズの醍醐味となっている。その戦争を終わらせる存在としてランドマーク的に描かれ続けた存在が「ニュータイプ」である。

 「ニュータイプ」という定義には諸説あり具体的な設定への言及は避けるが、物語上において「暗澹たる未来へ終止符を打つ若き世代」という描かれ方をしており、シリーズ上に置いても具体的な設定は変われど、「コーディネイター」や「イノベーター」という言葉に置き換わりながら、卓越した能力者+戦争を終わらせるための思想のエヴァンジェリストとしての役割を担わせ、闘争の中心として描くことにより物語の根底を支え続けてきている。ガンダムは、そういった戦争を終わらせるアプローチを常に続けている作品であり、殺伐としてきた世の中にこそ必要な作品といえるかもしれない。

 そこで、キャラペディア公式動画番組『キャラぺろふくろとじ(仮)』(毎週金曜日22時から生放送)では、『ニュータイプはわかりあえない』と題し、ガンダムシリーズのランドマークである「ニュータイプ」という存在にスポットをあて、SF批評でも新鋭の「藤田直哉」氏とそこに対する理念や思想を紐解きながら、新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』で描かれるテーマを、今の社会情勢と照らし合わせて考えてみたいと思う。同番組は本日(7月24日)22時からニコニコ生放送にて公開される。テーマに興味があるという方はぜひご視聴頂きたい。

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