夫の年収300万円…ネットで憂さを晴らす貧困鬼女の哀れな実態 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 こうして、その女子アナが許せなくなったケイコさんは、2ちゃんねる等で彼女の悪口を書き込み、誹謗中傷に勤しむようになったという。しかし、彼女にとって週4日働く近所のスーパーは、自らの生活防衛をかけた戦場でもある。

「ほかのパートさんが旅行に行った際のお土産や、お取引先が持ってきたサンプル、廃棄食材などを頂くの。『これ、うちの子どものために持って帰っていい?』と聞けば誰も文句言わないわよ」

 もちろんケイコさんの生活防衛戦はこれだけではない。パート先で慰労目的の納涼会や、BBQ、ビッフェ形式の食事会と聞けばかならず参加、タッパーを持参、余ったものを詰めて持ち帰り冷凍保存、家族の食卓に並べる。すべては節約のためだ。

「ご近所で“タカれる”裕福なお宅ふがあれば、『お子さんの誕生日のお祝いを言いたい』とか何だかんだ理由をつけて食事時に伺う。でも知り合って1か月で5回目に通ったときは、さすがにそこのご主人から注意されて出入り禁止になっちゃった(苦笑)。稼いでいるのにケチくさいわよね」(同)

心の豊かさは年収に比例する……

 ケチといえば、ケイコさん一家がその女子アナ宅に食事をタカりに行った際、食事内容は野菜を中心とした粗食だった。また、皆が食事をするなかで女子アナだけは料理にあまり手を付けず、ビールやワインを飲まず、野菜ジュースやスムージーだけで済ませていることもあった。

「それだけじゃないのよ。近所の町内会の運動会前、その女子アナ、必死で走り込んだり、ウォーキングをしたりしているのよ。運動会で入賞したら洗剤とかレトルト食品とかの景品が出るのね。だから必死で練習してるのよ。時々、近所のジムに入っていく姿も見かけるし。絶対、景品目当てよね」

 このように金持ちほどケチだとケイコさんは喚く。だがこれは当然、ケイコさんの思い込みだ。女子アナはあくまで体形維持のため、食事制限と運動をしているにすぎない。

 さて、先月7月31日、財務省は政府税制調査会に1999年から2009年の10年の間に年齢層ごとの世帯年収の変化を分析した結果を明らかにした。

 この分析では若年層(30歳未満)における世帯年収300万円未満の割合は94年には9.8%だったが2009年には18.7%と倍増したとの結果に注目が集まったが、壮年層(30歳から59歳)においては、500万円未満の割合が増加する一方で、800万円以上の割合が減少するなど“格差社会”が進んでいる実態もまた浮かび上がった。

 格差は“心の豊かさ”でも拡がりをみせている。そして、この心の豊かさは夫の年収に比例しているかにみえる。夫に甲斐性があれば、妻がネットでの憂さ晴らしに走ることもなく、タカりに駆り立てられることもない。今、国がすべきはまず格差社会の解消だ。所得格差がなくなれば結婚を躊躇う男女も減り少子化も解消される。結果、生産性も向上、日本経済も大きく発展する筈だ。

(取材・文/大越冴子)

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