AVや風俗業界で人身売買はあるのか?告発系記事への反論【前編】

AVや風俗業界で人身売買はあるのか?告発系記事への反論【前編】

 ここ何年か、日本の人身売買を問題視する告発系の記事が増えたように思うのだが、その中にはエロ業界(AVや風俗)の人間からすると事実からかけ離れた、非常に疑わしい内容も多い。特に、売春などのイリーガルではなく、AVや性風俗まで人身取引などと呼び、性的搾取や女性の権利侵害と結び付けたがる思想の持ち主が発する情報にそのようなパターンが多く、発信者は女性団体や女性の権利問題を専門的に扱う弁護士などだ。

 しかし、そうした発信者がもたらす情報は何かがおかしく、どう贔屓目に見ても 「気持ちは解るが、それをやっては逆効果では」 と言いたくなってしまう場合が多い。例えば、ごく最近ネットで話題になった記事にはこのような記述があった。

(※以下は筆者要約)

 ◇◇◇

・スカウトされ、軽い気持ちからプロダクションと契約書を交わしてしまった

→ 現場に行ったら当初の話には無かったはずのヌード撮影だった

→ ビデオが発売されたのにギャラも支払われなかった

→ 辞めたいと言ったら違約金を持ちだされ、断り切れずにAVの撮影を強行された

→ AVの撮影現場に行ったら多人数物だった

→ 再度辞めたいと申し出たら親にバラすと脅され、違約金も跳ね上がっており、おまけに9本契約を結ばれていた

→ 民間団体に相談し、契約解除の書類を送ったところ、自宅にプロダクションの人間が押しかけるなどの迷惑行為を受けた

→ 2,000万円を超える違約金の支払いを求めて訴訟を起こされた

◇◇◇

 これだけを"事実だ"として読むと、何とも許しがたい話なのだが、もし身近にAV業界人がいたら読後に感想を聞いて欲しい。おそらく返ってくる言葉は「これいつの時代の話?」といったものではなかろうか。もしくは「これって流通のしっかりした"いわゆるAV業界"の話じゃないでしょう」とか「誰がやっているか解らないような無修正サイトの話じゃないの?」といった声も挙がるだろう。早い話が、AV業界の内情をよく知る人間からすると、あまりに現実から剥離し過ぎた話なのである。では、どこがどうおかしいのか細かく説明していこう。

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