何年経っても胸の奥底に残るあの曲。時代を超え愛される詞とメロディーには人の心を動かす理由があった!
歌は時代を映す鏡、といわれるように、ヒット曲のタイトルを目にするだけで当時の記憶が蘇る。
「作詞家がいて作曲家がいいメロディーをつけて編曲が良くて、合体していい曲ができる。それで、ひとたびその曲が人の心をつかむと、誰が作詞、作曲だろうが、誰が歌ってようが、関係なく曲が一人歩きをして、ヒットにつながっていきます」と語るのは、『本当の意味を知ればカラオケがもっと楽しめる!昭和ヒット曲全147曲の真実』(KADOKAWA)を上梓した橋本テツヤ氏。
文化放送の深夜番組『セイ!ヤング』パーソナリティをはじめ、民放各局の人気ラジオDJとして活躍し、現在は作詞家、ジャーナリストなど多方面で活躍している橋本氏だが、歌の力を実感したのは、デューク・エイセスの『女ひとり』(作詞・永六輔/作曲・いずみたく 1966年8月発売)だった。
曲中では、ひとり旅する女性が、京都・大原の三千院、高山寺、大覚寺の3つの寺を巡っているが、当時は知る人ぞ知る静かな寺が同曲の大ヒットで、観光バスが訪れて周辺が渋滞する騒ぎになった。「僕は着物の着付けもやっていて、十二単の勉強をするため、京都に年中行ってたんです。そこで、タクシーの運転手が本当に言ってたんですよ。“こんなところ、渋滞するわけないんだけどねぇ。なんでかなぁ”って。それが歌の力ですよね。そういう経験から出発したわけです」(橋本氏=以下同)
歌が現実に及ぼす力、という意味では、地名を織り込んだ曲が人気を博し、当地に歌碑ができる、というケースも多々ある。森進一の『襟裳岬』(作詞・岡本おさみ/作曲・吉田拓郎 73年12月発売)も、その一つだが、当初はやや行き違いもあった。
「何もない春」という言葉に、えりも町の人々が反発し、抗議するという一幕があったのだが、これは誤解。「あの“何もない”は、作詞家の岡本おさみが当地で悪天候に見舞われ、民家に避難したところ、老夫婦が“何もないけど”とお茶を出してくれたのがヒントになっている。冷えた身体に熱いお茶は最高のもてなしです。“何もない”には温かい心がこもっているんですね。
SMAP“あの名曲”は、お経がヒント!? 大ヒット曲の「意外すぎる真実」
2016.11.18 06:00
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