不動産所得を業務的規模と事業的規模に区分する場合、以下のいずれかに該当すれば事業的規模になる、という5棟10室基準によります。
(1)貸間、アパート等については、貸与できる室数がおおむね10室以上であること。
(2)独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。
部屋数や棟数で見ることになるわけですが、貸室と貸家の両方を持っている場合など、その判断に疑問があります。この場合、概ねの判断ですが、貸室2部屋を1棟と見るとされています。このため、例えばアパート1棟(7室)、貸家2棟の場合、以下のように事業的規模と判断します。
7室+2棟✕2(室)=11室>10室
■駐車場の取扱い
その他、不動産投資を行う場合、駐車場を貸すことも多くあります。駐車場については、5件を1室として取り扱うとされています。このため、駐車場だけで事業的規模の要件を満たすためには、50台(5件×10室)以上の貸付けが必要になります。
もちろん、駐車場の他に貸家や貸室の貸付けがあれば、上記と同様に、部屋数に換算して事業的規模かどうかを判断することになります。
■共有の取扱いは
ところで、不動産所得の計算上、共有している物件が問題になります。共有している場合の計算は、管理している者を問わず、その持分に応じて不動産所得を計算するのが大原則です。このため、例えば、妻と夫で2分の1ずつ共有している1棟マンション(12室)を100万円で貸し付けた場合には、妻は全くその物件の管理をせず夫だけが管理をしていたとしても、それぞれ50万円の収入があるとして不動産所得を計算することになります。
この理屈で行けば、5棟10室基準についても、共有持分を乗じて計算するのが妥当と考えられるかもしれませんが、この判断については共有持分で按分する必要はないとされています。先の例でいえば、6室(12室×1/2)ではなく、12室と計算して事業的規模と判断して問題ありません。
■サブリースも実際の部屋数で
その他、実務でよく問題になるのが、1棟のマンションを購入するものの、その1棟を一括して管理会社に貸付けする、サブリースの取扱いです。
不動産投資でよく聞く「5棟10室基準」の注意点を専門家が解説!
2017.02.07 19:00
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