1925年より生産が開始された、歴史と由緒ある高級車ロールス・ロイス・ファントム。今年7月には、ついに新型が発表されました。ここでは、そんなロールス・ロイスの1世紀以上にもわたる歴史について解説。各方面のセレブが愛したこのブランドの魅力や、新しいファントムがどんなクルマなのかについて迫ります。
■ロールス・ロイスとは―販売店からスタートした、創業者ロールズまずはロールス・ロイスが、どのようなブランドであるのかを知っておく必要があります。
1877年、ロンドンに生まれたチャールズ・スチュアート・ロールズは、1896年にパリへ旅行した際にプジョーを手に入れます。これが彼と自動車の関わりのはじまりで、彼はこのクルマをいたく気に入り、イギリスへと持ち帰りました。しかし、当時のイギリスは赤旗法(馬車業者による自動車への極端な速度制限を定めた法律)により、自動車を満足に走らせる環境にはありませんでした。ロールズはこの法律の廃止を訴えるべく、撤廃運動を起こします。
のちにこの悪法は廃止され、彼は堂々とクルマを走らせることができるようになったのです。その後彼は自動車競技に目覚め、モータースポーツの団体を設立します。それと並行して自動車販売代理店「C・S・ロールズ」を立ち上げ、ミネルヴァやプジョーなどの販売を手掛けるようになりました。
生涯を決定づけたロイスとの出会い好きな自動車で生計が立てられるようになり順風満帆に見えたロールズですが、彼には唯一不満がありました。それは競技で使うクルマも販売するクルマも、英国車ではないということです。そんな時に手を携えてくれた人物が、フレデリック・ヘンリー・ロイスでした。貴族の子弟として生まれたロールズとは対照的に決して裕福とはいえない家庭で育ったロイスは、9歳のときから働き始めて20歳で自らの名を冠した電気機器メーカーを起業するまでになっていました。
そんなロイスが将来性を感じたのは自動車で、ドゴーヴィルを購入して研究にいそしみます。
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