スマートフォンカメラに押されっぱなしだったデジカメが、インスタグラム(インスタ)や「インスタ映え」といった言葉の流行が強烈な追い風となって、復調の兆しを見せている。カメラ映像機器工業会(CIPA)が2018年2月1日に発表した国内メーカーの'17年の出荷台数は、前年比3.3%増の約2498万台で、7年ぶりに増加に転じているのだ。
「最近まで、スマホのカメラもデジカメも、写り具合はほぼ同じでした。そのためデジカメは、スマホで十分という消費者心理に押されっぱなしだったのです。デジカメは2010年時点で国内では出荷台数が1億2146万台にまで伸びたが、スマホの攻勢により2419万台('16年)にまで落ち込んだ。しかし、ここへ来て、インスタブームで他の人よりもいい写真を撮ってアップしたいと、特に女性を中心に再びデジカメ人気に火がついたのです」
インスタは今や、全世界で約2億人が利用し、日本でも2000万人を突破している。
「芸能人もこぞってインスタにプライベート画像をアップし、昨年には『インスタ映え』が流行語大賞にも選ばれた。各メーカーは、この勢いが短くとも東京五輪までは続くと見て、商品開発にも熱が入っているのです」(カメラ雑誌記者)
では、昨今のデジカメの性能とスマホカメラの違いは何か。そもそもスマホの煽りをもろに食らったのは、デジカメの中でも軽量のコンパクトデジカメ、いわゆるコンデジだった。
「コンデジはレンズ交換ができませんし、機能が互角となると、やはり電話やネットとつながり、生活に浸透しているスマホのほうが利用する頻度は多くなる。完全にお株を奪われ、風前の灯火となったのです」(メーカー関係者)
しかし、そこに一石を投じたのがミラーレスカメラだった。
「インスタブームにより、できるだけ多くの高評価を得たい人が急増した。そうなると、スマホは暗さに弱い、ズームが困難、手振れ補正機能の効果がいまいちなど、弱点が目立ち始める。しかし、いい写真を撮りたいからといって本格的な一眼レフカメラに目を向ければ、レンズを含めると相当重くなり、高価で手が出しにくい。
“インスタ映え”が追い風 スマホに押されるデジカメ業界の逆襲
2018.02.23 14:00
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