2018年5月15日、日経新聞が'19年10月に予定されている消費税増税の悪影響に対する「対策」を、政府が検討していることを報じた。具体的には、住宅や自動車の購入者に減税を実施し、増税後の買い控えを防ぐという。また、商品価格の急激な上昇を防ぐ対策も、増税ショックを軽減するとのもくろみだ。
'14年の消費税増税の際には、筆者らわずかな例外を除き、ほとんどの学者、ジャーナリスト、経済界、エコノミストたちが、
「消費税を増税しても景気の影響は軽微」
と嘘八百を主張し、実際に増税された途端に消費が激減した。
'14年度の民間最終消費支出(個人消費)の実質値は、対前年比で8兆円(!)も減少。直近の実質消費('18年3月)を見ても、相変わらず対前年比マイナスで▲0.7%。
'14年度の増税時、「消費税増税の悪影響は軽微」といったでたらめを吹聴した吉川洋、伊藤隆敏、伊藤元重、土居丈朗ら財務省の御用学者たちは、今でも政府の要職にある。当時、消費税再増税をアピールし、日本国民を貧困化させてしまったことに対し、何ら責任を取っていない。
ここまで「朽ちた国」が、現在の日本国だ。
しかも、'14年の増税の影響がいまだに継続していることからも分かるが、消費増税の悪影響は「長期化」する。それにも関わらず「増税後の買い控え」を防ぐという名目で、
○住宅ローン減税の拡充
○自動車関連税制の見直し
という、泥縄対策で政府は増税路線を突き進んでいる。
泥棒が入ってから縄を編み初めるくらいならば、泥棒に入られないように戸締りを厳重にするべきだろう。すなわち、消費税増税の凍結だ。また、個人的にはこちらのほうが問題だと思うが、政府は'19年度の増税時に、
○「消費税還元セール」を禁じた転嫁対策特別措置法の見直し
○増税後の値引きセールを解禁
など、販売店に「値下げ」をさせることで、値上げの印象を薄れさせ、増税反動の需要減少を抑制しようとしているのだ。
例えば、税抜き100円の商品について、増税により110円で売らなければならない際に、「消費税増税分還元セール」として、108円で売らせれば、確かに「値上げ」は目立たない。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第272回 忌まわしき税金
2018.05.31 16:00
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