岡光序治(おかみつ・のぶはる)元厚生事務次官は1996年、特別養護老人ホームの補助金交付に便宜を図った見返りに利益供与を受けたという収賄罪で懲役刑に処せられた人物だ。同氏は現在、生まれ故郷の広島県庄原市に事務所を構え、2つの特養を統括する社会福祉法人『東輝会』の理事長にこの4月から就任する予定だ。
「この東輝会は財政的に厳しい状態が続いていました。で、2018年4月1日に石橋良三氏が理事長に就任した際、B氏に経営状況について相談したのです。依頼を受けたB氏は複数の金融機関からの借入金を一本化、その上で無担保、低金利の新規の融資を受けられるように導いたのです」(同法人の問題に詳しいA氏)
その結果、東輝会は当座の資金にメドが付いたわけだが、この借入の中に辞任した大野東俊前理事長の退職金5000万円が含まれていた。運転資金さえも苦慮しているのに前理事長に退職金とは、耳を疑う話だが、そもそも東輝会の定款には退職金の規定は存在していなかった。
「それで退職金項目の追加規定を理事会で議決し、全員一致の決議となったのです。前理事長は寄付金の分も含めて1億円を要求し、結局5000万円で折り合ったのですが、最終的になぜか5250万円となっています」(同)
実は東輝会には、前理事長の退職金以外にも複数の疑惑が浮上しており、不審を抱いた関係者数人が「東輝会を正す会」を結成した。A氏の話を引き取る形で「正す会」のメンバーの一人C氏がこう言う。
「この退職金に関しては不審な点が多々あり、中身の精査が必要です。今期決算後に決算書の公開義務があり、監督官庁である県の指導の下、協議を進め対応するつもりでいます」
そもそも石橋体制が発足したのは東輝会を立て直すのが目的で、その再建資金として借り入れた資金を退職金に充てることはまったくの筋違いだ。
「東輝会の定款に退職金の規定を新設したことが背任行為に当たるのではないですか。本決議議事録に署名・捺印した理事および監事は東輝会に対する不法行為の責めを負わなければなりません。前理事長は退職金を東輝会に返却すべきです」(C氏)
やはり“正す会”メンバーの1人D氏もこう指摘する。
「退職金の問題だけではありません。
問題噴出の社会福祉法人『東輝会』に“正す会”が結成される
2019.03.23 22:20
|
週刊実話
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
「西洋医学×漢方×手相」という異色アプローチ 標準治療では救いきれない患者と”科学的根拠”の境界線
TREND NEWS CASTER
2
「個人が変わっても組織が変わらない」のはなぜか? エグゼクティブ・コーチングの盲点を突く「社長+幹部一体型」の勝算
TREND NEWS CASTER
3
なぜビル清掃予算は「30〜55%」も消えるのか?多重下請け構造の限界 ――多重構造の無駄を省いた「科学的清掃」の勝算
TREND NEWS CASTER
4
「受診者が最大3倍に」150円の自己負担でも断る人が皆無だった理由 ――がん検診の「心理的ハードル」を下げる環境整備
TREND NEWS CASTER
5
なぜ都市部で「園庭を知らない子ども」が増えているのか? 私立保育所の7割が園庭なしの危機と、幼児教育が向き合う「体験格差」
TREND NEWS CASTER
6
なぜ「AI PC」はビジネス価値に転換しきれていないのか? ――クラウドの課題を克服し、ローカル処理が迫る「業務基盤の再設計」
TREND NEWS CASTER
7
AIとロボティクスの融合がもたらす創薬プロセスの「最前線」 新薬開発における自動化と人間の役割
TREND NEWS CASTER
8
ブームに沸く「一棟貸し」で、いま勝ち残るビジネスモデル ――1000坪の古民家再生にみる、地方宿泊のニーズ変化と運営のリアル
TREND NEWS CASTER
9
なぜ夏は朝から疲れているのか? 猛暑・熱帯夜に負けないための睡眠対策とケアの視点
TREND NEWS CASTER
10
住宅リフォーム「価格だけで選べない」時代の到来――進む“シンナー不足”と業界の新たな課題
TREND NEWS CASTER