1機約145億円、最終的には約6兆円が投じられると見込まれる最新鋭ステルス戦闘機『F35』(A、B型)に関し、多くの自衛隊員の間で不安が広がっている。
4月9日、青森・三沢基地に配備されたF35Aが訓練中に墜落、操縦士ともども行方不明の事故が発生したためだ。4月21日現在、操縦士と機体の捜索は難航したまま。当然、事故原因の解明などは先の先で見通しすら立っていない。
「墜落事故の要因は、機体にあるとする疑いが強まっています。昨年、米国の政府監査院は、F35について酸素欠乏の危険があるなど、約1000件近い欠陥を指摘しています。三沢基地にはすでに13機が配備されているが、これまでに機体の不具合が何件も発生しています。このうち2件が今回墜落した機体で、2件とも緊急着陸していました」(自衛隊関係者)
2018年1月、F35Aが三沢基地に初配備され、今年3月に臨時飛行隊から第302飛行隊として新編成された。自衛隊員約80人で、今の13機から順次増やし20機体制を計画している。しかも、将来的にはF35は空自の主力戦闘機として予定されている。それだけに主力導入初期の大事故に防衛省幹部はショックを隠せないのだ。
「F35はレーダーに探知されにくく、高度なハイテク技術が搭載されている。これからどんな任務を与えていくか、訓練の状況などのデータを取り、防衛省内で先々を検討している矢先だった。最新鋭ステルス機が味方のレーダーからも消えるなんて、皮肉なものです」(空自消息筋)
防衛省OBはこうも懸念する。
「空自では今年2月に福岡・築城基地のF2戦闘機が、山口県沖の日本海に墜落する事故も起きています。そして、今回の最新鋭機の事故ですからね。本来、事故原因が解明され、安全性が確保されるまで“F35の配備は凍結したい”と安倍首相はトランプ政権に直言するのが筋です。もっとも、売る側の米国は欠陥機体と把握していても、軍事防衛機密を盾に隠ぺいする可能性は十分あります。つまり、事故の大小に関わらず、F35に不具合が出ても、毎回なし崩し的な対応で終わるのが関の山。日本はもっと米国に強い姿勢に出ないと、空自パイロットの命が危険に晒されたままの“特攻操縦”となってしまう」
国防の観点から最新鋭戦闘機を投入するのは致し方あるまい。しかし、F35が欠陥機であるなら壮大な税金の無駄遣いであるばかりか、任務を背負わされる自衛隊員の命まで“無駄”にしかねない。
事故後、岩屋毅防衛相は「配備計画を変更する考えはない」と国会答弁。“特攻命令”ということか。
航空自衛隊が強いられる最新鋭ステルス戦闘機F35“特攻操縦”
2019.05.06 18:00
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