父である被相続人の死亡後、遺産分割協議が難航している間に、今度は父の相続の相続人である母が亡くなる、といった不幸が重なるケースがあります。相続税法上、このような場合にどう取り扱うのかが問題になります。
具体的な取扱いとしては、最初に発生した父の相続(第一次相続)について、その相続の権利を有する母の相続分を、母の相続人が行使することになります。その後、母の相続(第二次相続)については、通常の通りの遺産分割を行います。
■具体的な流れや注意点
相続分を明示して、具体的に解説します。
父が死亡した第一次相続において、相続人が母、長男、次男とした場合、通常は母が1/2、長男が1/、子次男が1/4の相続分を持っています。この場合、父の遺産分割が確定する前に母が亡くなれば、母の相続分である1/2を、母の相続人である長男と次男が、それぞれ第一次相続の未分割財産に対する請求権として有することになります。
結果として、このまま第一次相続の申告期限が到来すれば、第一次相続も第二次相続も未分割ですので、子二人は以下の申告をすることになります。
1/4(それぞれが有する父の相続に対する相続分)+1/2(母が有する父の相続に対する相続分)×1/2(それぞれが有する母の相続に対する相続分)
■配偶者の税額軽減の取扱い
ところで、相続財産のうち、配偶者が取得した財産については、1億6千万と、配偶者の法定相続分に応じる財産の金額までのいずれか大きな金額まで、相続税が課税されないという配偶者の税額軽減という特例が適用されます。このため、上記のように第一次相続の遺産分割が終了する前に、配偶者が亡くなった場合には、どのような取扱いになるかが問題になります。
この点、先に見た通り、第一次相続における配偶者の相続分は、配偶者の相続人が承継する訳ですが、この配偶者の相続人が第一次相続の遺産分割協議において、配偶者の具体的な相続分を確定させれば、第一次相続の相続税の申告において、配偶者が取得する財産を確定させたとして、配偶者の税額軽減を適用できるとされています。
一次相続の遺産分割協議がまとまらないうちに二次相続が発生したらどうなる?
2019.11.28 19:00
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