皆さん、蕎麦(そば)はお好きですか?筆者は大好きです。
蕎麦が大好きな筆者(イメージ)。葛飾北斎「無芸大食(北斎漫画)」江戸時代
昔から日本人の食生活になじみの深い蕎麦ですが、同時にジョークのネタとしても親しまれてきました。そこで今回は、蕎麦にまつわる古典的ジョークをいくつか紹介したいと思います。
秀吉と蕎麦掻今は昔、時の天下人・豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)が家来たちと一緒に夜食の蕎麦掻(そばがき。蕎麦粉を熱湯で練ったもの)を食べていると、長岡玄旨(ながおか げんじ。細川幽斎)がよい香りに釣られてやって来ました。
「おぉ、玄旨か。そなたも皆と蕎麦を食え。美味ゃあでよ」
と蕎麦掻の椀を差し出されました。すると玄旨は即興で、こんな和歌を詠んだそうです。
「薄墨に 作りし眉の そばかほを よくよく見れば 帝なりけり」
※江戸初期の笑話集『きのふはけふの物語』より。