「80〜90年代には、渋谷界隈で遊んだ若い子たちが”オール”して、飛び込みで着替えを買ったりしてね。渋谷センター街にある24時間営業の駆け込み寺的なニーズもあったと思いますよ。これも時代の流れでしょうけど、残念ですね」
そう語るのは、青春時代の多くを渋谷で過ごした、という50代の男性だ。
1991年9月のオープンから約30年。渋谷センター街(渋谷区宇田川町)で営業を続けてきた「ジーンズメイト渋谷店」が、来年3月にその歴史に幕を下ろすことになった。
「渋谷センター街の真ん中に店舗を構えていたこともあり、周りにはロフト、パルコ、東急ハンズなど定番の買い物スポットがあり、10年ほど前までは日本を訪れる外国人観光客が、必ず立ち寄るエリアだと言われていました。ところが、2012年にセンター街の反対側にある宮益坂方面に渋谷駅直結の『渋谷ヒカリエ』がオープン。2018年には渋谷川の周辺に『渋谷ストリーム』が完成し、続いて翌2019年にも渋谷駅の南側に駅直結の商業施設『渋谷スクランブルスクエア』が開業したことで、渋谷駅周辺の人の流れが完全に東側と南側に移ってしまった。悲しいかな、センター街のある駅の西側は流行から取り残される形になってしまったというわけです」(経済ジャーナリスト)
そんな状況の中、追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスだった。海外からの入国制限と緊急事態宣言の発令によって渋谷店の客足は急速に下降。解除後も”センター街離れ”は加速する一方だという。
「当然、渋谷で店を構えるアパレル販売店は軒並み売り上げが激減したわけですが、ジーンズメイトも商業施設の休館などが響き、2020年4月から9月の売上は月次速報ベースで前年比67.4%に落ち込んだとされています。