コロナ禍の中で、疫病除けの妖怪アマビエが流行したのは記憶に新しいところです。アマビエ様はいわゆる超自然的な存在。そうした存在のご利益にあずかろうとするのは、言ってみれば「おまじない」です。
疫病退散に効果あり?百数十年の歳月を経て、妖怪アマビエが再び話題にしかし、もともと日本の医療と「おまじない」には密接な関係がありました。医学や科学が現在ほど発展していなかった昔は、病気や怪我をしてもおまじないや迷信に頼るしかないようなところもありました。
そこで、それらのおまじないの中でも、今回は疫病と「赤色」との関係について書いてみたいと思います。
強力な霊力を持つ「赤」もともと、赤い色は昔の呪術では欠かせない色でした。赤に限らず、「色」そのものが、邪悪なものを祓ってくれる霊力を持っていると信じられていたのです。そして、神聖で強い色ほどその効果は高いと考えられていました。これは日本に限らず、世界各地でも共通した考え方です。