迷信?はたまた先人の知恵?日本で大流行したあの疫病と「赤色」の奇妙で不思議な関係 (3/5ページ)
たとえ治癒しても顔面に一生「あばた」が残ったり失明することもあるという恐ろしさで、やっと世界からこの病気が根絶されたのは1980年のことでした。現在でも、日本では指定難病のひとつとされています。
日本で最初の疱瘡が発生したのは天平7年(735年)とされています。その後も中世や、18世紀頃に何度も流行したといいます。
私たちの先祖は、この疱瘡が流行すると、感染を避ける方法や、万が一罹患した場合にどうすれば軽症で済ませられるかについて頭を悩ませていました。
日本では「疱瘡神」に取りつかれることで疱瘡に罹ると信じられていました。この疱瘡神は赤い色をしており、赤を好む神だと思われていたそうです。おそらく、疱瘡による発疹の色からイメージしたのでしょう。
Wikipedia「疱瘡神」より月岡芳年画『新形三十六怪撰』より「為朝の武威痘鬼神を退く図」
このため、子供のおもちゃを赤色にしておくことで疱瘡神の気をそらしたり、万が一罹患した場合は患者を赤い蚊帳の中で寝かせるなどして周囲を赤色で統一し、さらに赤飯に赤い鯛を添えたものを食べさせたりしていたそうです。また看病する者も赤い服を着たりしました。