迷信?はたまた先人の知恵?日本で大流行したあの疫病と「赤色」の奇妙で不思議な関係 (5/5ページ)
古今東西の遺物や遺跡を見ると、昔の人が、今では考えられないような高度な知識を持っていたかのような痕跡に驚かされることがありますね。現代のような科学的知識が無いはずなのに、「当時の人はどこまで知っていてやっていたんだろう?」と不思議になります。
今回は特に日本の例のみを挙げましたが、赤色をはじめとする数々の「色」が霊的な力を宿しているとして医療に用いられた例は、世界史的に見ても数え切れないほどたくさんあります。
「色そのものが病気や怪我を治してくれる」という考え方は、今では迷信のようなものです。しかし、私たち人間が時代や国境を越えて、「色」に対する共通の感じ方やイメージを持っているというのは事実です。よく考えてみると、それ自体が神秘的で不思議なことです。
今では迷信として切り捨てがちな数々のおまじないの中にも、実は現代人がまだ知らない先人の知恵や、秘められた「不思議」が隠れているかも知れません。
参考資料
長崎盛輝『色・彩飾の日本史 日本人はいかに色に生きてきたか』(平成2年、淡交社)
畑中章宏「感染症と赤のフォークロアー民俗学者 畑中章宏の語る「疫病芸術論」の試み」
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