法人が所有する土地などの資産について、固定資産税が課税されることがありますが、この固定資産税は原則として経費になります。実務上、問題になるのは経費になる時期ですが、それは原則として、賦課決定通知があったタイミングとされています。
税金は、納税者が自ら計算した税金を申告して納付する「申告納税方式」と、国や地方公共団体が税額を決めて通知する「賦課課税方式」という二つの仕組みに分けられます。固定資産税は後者になりますが、賦課課税方式の税金は、賦課決定通知が送達されたタイミングで納付義務が確定するとされていますので、そのタイミングで経費になるとされています。
■固定資産税の通知書が遅れた場合には
先の通り、固定資産税は賦課決定通知が送達したタイミングの経費になりますから、何らかの理由で固定資産税の通知が遅れてしまい、決算日までに到着しない場合には、その年度では経費とすることが原則としてできません。支払うべき固定資産税の額と、それが経費になることで減少する法人税を含めて税金の計画を立てている場合、その目算が狂うことになりますから注意が必要です。このため、例年と同じタイミングで通知が来ない場合には、こまめに自治体に確認した方がいいかもしれません。
■相続税の取扱い
ところで、相続税においては債務控除という取扱いがあります。これは、被相続人の借金について、相続税の計算上相続財産から控除できるとする制度です。この借金の範囲に、被相続人の固定資産税などの税金も原則として含まれるとされています。
ここで控除できる固定資産税についてですが、先の法人税の取扱いとは異なり、相続開始時点において賦課期日が到来しているものは控除できるとされています。固定資産税は、毎年1月1日が賦課期日とされ、そのタイミングで納税義務者を決定し、その決定した納税義務者に後日賦課決定通知書が送付されることになっています。このため、その年1月1日を経過していれば、債務控除として取り扱うことができます。
固定資産税に係る法人税と相続税の取扱いを元国税の税理士が解説
2021.08.19 19:00
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