♪既に煙草はなくなりぬ
頼む燐寸も濡れ果てて
飢え迫る夜の寒さかな
飢え迫る夜の寒さかな……♪※八木沼丈夫 作詞『討匪行』より
昔から煙草は兵士の慰安・嗜好品として親しまれており、筆者も海上自衛官時代は身の回りの多くが喫煙者でした。
さて、喫煙者にとって煙草(ニコチン)が切れるのは腹が減るよりも辛いものらしく、それは戦闘中のような極限状況下であっても変わらないはず。
そんな状況下でもらう煙草は何ものにも代えがたく、まさに「恩賜の煙草(※)」とはそのありがたさ、嬉しさをよく表しているものです。
(※)厳密には天皇陛下から下賜された煙草(平成19・2007年に廃止)を指しますが、転じて特にありがたく、嬉しい状況で手に入る煙草をそう呼ぶことも。