「土佐の上士」の家に生まれる
幕末期に暗殺された、土佐藩の重鎮・吉田東洋(よしだ・とうよう)という人物がいました。漫画『お~い!竜馬』では悪役として描かれて、大立ち回りの末に岡田以蔵に斬殺されましたね。
では、実際にはどんな人物で、どんな実績を持つ人だったのでしょうか。
吉田東洋(高知県立歴史民族資料館所蔵・Wikipeidiaより)
彼は文化13(1816)年、土佐藩の上士(上級武士)で、高知城下の帯屋町の馬廻りの家格を持つ吉田光四郎正清の四男として生まれました。名は正秋(まさあき)、通称は元吉(もときち)で、東洋は号になります。
吉田家の祖先は戦国時代に長曾我部元親の重臣だった家柄で、関ケ原の戦いの後に、土佐藩の初代藩主である山内一豊から家臣として迎えられていました。