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教員となった良吉ですが、決して自身の学識に満足はしていませんでした。より一層研鑽を積むべく、行動に出ていきます。
明治3(1870)年、外務省小弁務使・森有礼が駐米公使としてアメリカに赴任。良吉は森に随行して渡米しました。
良吉は英語の能力を買われたようで、外務省の役人という立場を得て渡米を果たしています。しかし良吉の本当の目的は、現地での勉強にありました。
良吉はアメリカの地で受験勉強に精励。森有礼のそばで働きながらですから、かなり大変だったと思われます。
明治4(1871)年には、良吉は現地でウェルギリウスの『アエネーイス』の英訳本を購入。西洋の古典文学を学ぶなど貪欲に教養を取り入れています。
明治5(1872)年、勉強の甲斐もあって、良吉はコーネル大学に合格。晴れて大学生となりました。