1980年代に冷凍保存されたクロアシイタチから2匹のクローンが誕生

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1980年代に冷凍保存されたクロアシイタチから2匹のクローンが誕生

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 絶滅危惧種の「クロアシイタチ」の冷凍保存サンプルから、新たに2匹のクローンが誕生したそうだ。これでクロアシイタチのクローンは3匹になったと、米国魚類野生生物局が発表している。

 こうしたクローンは、クロアシイタチの遺伝的な多様性を高めるために作られた。

 2021年に誕生した最初のクローン「エリザベス・アン」は、残念ながら子供を作れない体だった。新たに誕生したメス「ノリーン」と「アントニア」の2匹は、1980年代に始まった繁殖プログラムと並び、絶滅の危機に瀕したイタチの復活を手助けしてくれると期待されている。


・絶滅の危機に瀕している北米のクロアシイタチ
 クロアシイタチは、北アメリカに生息する夜行性のイタチの仲間だ。その名の通りの黒い足が特徴だが、マスク・オブ・ゾロを思わせる目の周りの縁取りもトレードマークである。

 体長約30~50cmとミンクと同じくらいのサイズで肉食性。その食事のほとんどがプレーリードッグという偏食家でもある。じつはこれが災いして、クロアシイタチは存亡の危機に瀕することになる。

 平原に巣穴を掘るプレーリードッグは、畑を荒らすために害獣扱いされ駆除が進められてきた。プレーリードッグが数を減らすと、それを主食にしていたクロアシイタチも激減。1979年には絶滅が宣言されるほどだった。
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