高齢者の社会的孤立が深刻になっているようだ。病気の発症や死亡リスクを高めるというデータもある。28日放送のテレビ朝日系「モーニングショー」で実態を紹介した。
警察庁が初めて孤独死・孤立死の統計調査を発表した。2024年、自宅で亡くなった一人暮らしの人は約7万6000人で、このうち8割近くが65歳以上だ。死後8日以上経過で発見されたのは約2万1800人で、社会的に孤立していた可能性が高いという。
社会的孤立というのは、家族や地域社会との交流がほとんどない状態のことをいい、家族と同居していても日常的に交流がなければ社会的孤立に陥る場合もある。
精神科医の物部真一郎氏は「『孤独』は主観的な感情で、『孤立』は客観的な状態を指す」と解説し、「男性は退職をきっかけに社会的なネットワークが途切れてしまって孤立しやすいが、女性は社会的ネットワークを作るのが上手く維持しやすい」と指摘する。
実際、配偶者と離婚・死別した男性は死亡率が1.3~1.5倍になるというデータがあるが、女性の場合はほとんど変わらない。
番組レギュラーコメンテーターの玉川徹氏は定年退職後の生き方について、
「何でもいいから好きなことを仕事にする。その収入が月に5~6万円で構わない。仕事をすればそこで人とのつながりや、社会とのつながりが出てくる。定年前に無理やり趣味を見つけようとする人がいるが、そんなものは続かない」と話した。
社会とのつながりが少ないと、認知症は約1.5倍、脳卒中は約1.3倍、心臓病は約1.3倍、発症リスクが高まるというデータがある。死亡リスクに関しては、孤立している人は1.9倍に高まる。
このリスクは喫煙や飲酒、肥満などのリスクよりも高い。物部氏は「孤立は心理的な問題というより“命にかかわる病”」だと警鐘を鳴らす。退職しても途切れることのない、持続可能なネットワークを構築しておくことが重要だ。
孤独死・孤立死の初調査で7万6000人 孤立していると死亡リスク1.9倍
2025.10.29 08:00
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