日本の天皇は、初代・神武天皇から今上天皇まで126代を数える。そのうち、古墳とされる陵墓に葬られた天皇は、神武天皇から9代開化天皇のいわゆる欠史8代(神話上の天皇で実在性が極めて乏しい)の天皇を含め、飛鳥時代最後の文武天皇まで42人いる。
しかし、その約9割が「実際には別人の墓」に葬られた可能性が高く、本来の墓(真陵)が特定されている天皇は、わずか5名・4基に過ぎないという衝撃的な事実がある。
なぜ、このようなことが起きてしまったのか。そして、なぜ陵墓を定め、管理する宮内庁は、その問題に正面から向き合おうとしないのか。本稿では、この謎を2回に分けて考察していく。
[前編]では、古墳が造られた古墳時代から飛鳥時代までの天皇である33人(欠史8代の天皇を除く)について、その陵墓の信憑性を探っていこう。
最初の大王墓と目される奈良県桜井市の箸墓古墳(撮影:高野晃彰)
約400年間にわたり続いた古墳時代本論に入る前に日本史上における古墳時代とは、いつ頃を指すのかその定義についてお話ししたい。