映画『国宝』の舞台・上方歌舞伎とは?大阪松竹座存続の裏で問われる未来

| Japaaan
映画『国宝』の舞台・上方歌舞伎とは?大阪松竹座存続の裏で問われる未来

歌舞伎俳優の生き様を描き、今なおロングランヒットを続ける映画『国宝』。

ご覧になった方ならお分かりかと思うが、この作品の登場人物たちは、基本的に関西弁である。そう、この作品の舞台は関西、すなわち「上方」である。

大阪松竹座

江戸と上方、二つの歌舞伎

歌舞伎には、「江戸」と「上方」の二つの系譜がある。

江戸歌舞伎の芸風は「荒事」と呼ばれている。超人的な力をもち、勇猛粗暴な性格の持主の正義の勇者が、非現実的な霊力によって悪人を退治する勇壮な内容のものである。

これに対して上方歌舞伎の芸風は「和事」と呼ばれている。男女の情愛を扱った、柔らみのある内容のもの。

現代の劇場には当たり前のようにある「廻り舞台」や「セリ上げ」などの舞台技術も、発祥は上方歌舞伎である。その他、歌舞伎の根幹である「型」に対する考え方、芸の伝承方法、様々なものが江戸歌舞伎とは趣を異にする。新しいアイディアと独自の芸風を持った歌舞伎文化が、そこにはあった。

大阪一の繁華街、道頓堀はかつて、芝居小屋の街だった。

江戸期から、「道頓堀五座」と称された五つの劇場(浪花座・中座・角座・朝日座・弁天座)で、上方歌舞伎の名手たちが芸を競い、観客を沸かせた。

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