建築資材の価格上昇や供給不安が続くなか、住宅リフォーム業界でも見えにくい変化が起きている。その一つが、外壁塗装や屋根リフォームに欠かせない塗装用シンナーの供給不安である。
一般消費者にはなじみが薄い資材だが、施工工程や品質管理に影響を及ぼす可能性があるという。
こうした状況を現場はどう受け止めているのか。関東・甲信越エリアで外装リフォーム事業を展開する株式会社SALEの代表取締役・芳野佑介氏に話を聞いた。資材不足が広がる時代に、住宅リフォームの品質はどう守られるのだろうか。
住宅リフォーム市場では近年、資材価格の上昇が続いている。一般財団法人建設物価調査会が公表する建設資材価格動向によると、塗料を含む建設関連資材は原材料価格やエネルギーコストの上昇を背景に価格改定が続いている。また、物流業界の人手不足や輸送コスト増加も供給面に影響を与えており、国土交通省も建設業界における資材調達リスクへの対応を課題として挙げている。こうした環境変化は住宅リフォーム市場にも影響を及ぼしている。
そのなかで、塗装業界が直面している課題の一つが塗装用シンナーの供給不安である。同社によると、実際の現場でもここ1〜2年、塗料や副資材、シンナー類の価格上昇や納期遅延を実感する場面が増えているという。 芳野氏は「メーカーによっては発注してもすぐに入荷しないケースや、納期が見通せないケースもある」と話す。 住宅リフォームは工事日程が事前に決まっていることが多く、資材不足は工程全体に影響を及ぼしかねない。 ただし、資材不足は一企業の努力だけで解決できる問題ではない。原材料調達や物流網などサプライチェーン全体の課題であり、今後も不確実性が続く可能性がある。
品質を左右する「見えない資材」の役割シンナーは一般消費者にとって馴染みの薄い存在である。しかし塗装現場では、塗料の希釈や粘度調整、施工機材の洗浄などに使用される重要な資材とされる。