先週金曜日、こんなニュースが飛び込んできた。
「金正恩氏がヘアスタイルを一新」(CNN)
話題になったので画像を見た方も多いだろう。私はちょうどCNNとBBCのニュースを見ながらトークする番組(『ニュースザップ』スカパー)に出ていたので、速報でお届けした。
CNNでは《ボーイッシュなイメージだったこれまでの独特のヘアスタイルに代わって、角刈り風のシビアなスタイルへと一新。眉毛も短くカットされていた。》と説明されていたが、わかりやすく言うとEXILEの関口メンディー化だ。
●新スローガン「我が国をキノコの国に変えよう」しかしこの日はもっと伝えたい北朝鮮のニュースがあったのだ。それは新スローガンである。北朝鮮が朝鮮労働党の発足70周年を記念して新スローガンを発表したというのだが、なんとその数が300本だという。覚えられない!
その中で目を引くものをあげると、「キノコ栽培を科学的、集中的、工業的に行うことで、我が国をキノコの国に変えよう」というものがあった。
安倍首相はかつて「美しい国」を打ち出したが、「キノコの国」はそれに触発されたのだろうか。しかしよく考えればどんな「キノコ」か怪しくなってくる。北朝鮮といえば国ぐるみでケシを栽培し「薬用タバコ」と名乗って外貨獲得している実績がある。もしかしてキノコの国というのは、今度は国ぐるみでマジックマッシュルームを栽培すると匂わせている?
そのほかのスローガンでは「大切な子どもたちのために、もっとファッショナブルな学校制服と質の高い学用品を」というものがあった。全世界からの「そこかよ」というツッコミが聞こえる。
「道路や村落、山や川を自分の家の庭と同じくらいきれいに保とう」というほんわかしたスローガンもあるのだが、突然これらに混じって、「敵がわが国を侵略した場合は、1人として生き延びて降伏文書に署名させることのないよう、最後の1人に至るまで抹殺せよ」という激しいものもある。お約束の口調だ。スローガンをひとつの「投稿募集」とするなら、やはり鉄板系のネタも必要ということか。
CNNによると、これらのスローガンは都市から地方部に至るまで、北朝鮮全土で広告塔などに掲示される見通しだという。