2011年に起きた「大津市 中2いじめ自殺事件」はまだ記憶に新しいと思います。これは当時中学二年生だった男子生徒がいじめを苦に自ら命を絶ったことに併せて、教育委員会と学校がいじめを隠蔽していたことが発覚し、非常に注目を集めました。
連日、大々的に報道したメディアの効果もあって、その結果「いじめ防止対策推進法」が可決され、行政を動かす一つのキッカケとなりました。
さて今回は、世の中を動かすキッカケとなった3つの裁判事例を中島宏樹弁護士にピックアップしてもらいました。
■「職務上発明した特許は企業に帰属させよう」というキッカケとなった判決
【東京地方裁判所平成14年9月19日判決】
いわゆる青色発光ダイオードに関する特許を受ける権利が発明者に原始的に帰属することの確認、及び、それが認められない場合には相当対価の支払いを求めて発明者が企業を訴えた事案において、東京地裁は、特許を受ける権利は企業に帰属するとした上で、発明者の貢献度を50%として相当対価を604億円と認定し、発明者の請求をその請求額200億円を限度に認めました。(その後、控訴審において、発明者の関わった全職務発明を含め約6億円で和解が成立しました。)
この判決などがきっかけとなって、現在、一定水準の報償を支払う仕組みを企業が整備することを条件に、職務発明を企業に原始的に帰属させる、という方向で特許法の改正が進められています。
■自転車保険の加入義務化条例案が提出されるキッカケとなった自転車事故
【神戸地方裁判所平成25年7月4日判決】
当時11歳の男子小学生が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の当時62歳の女性と正面衝突し、女性は頭蓋骨骨折等の障害を負わせ意識不明の状態とさせた、という事案において、神戸地裁は、小学生の両親に監督義務違反を理由として約9500万円の損害賠償責任を認めました。
この判決などがきっかけとなって、兵庫県では、自転車保険の強制加入条例案が提出されるなど、自転車保険加入の必要性がクローズアップされています。
世の中を動かすキッカケとなった、3つの印象的な裁判を弁護士がピックアップ!
2015.03.14 20:30
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