「貴方の経歴に興味を持っている企業が有ります。もしよければ一度お会いできせんか?」ーーこういったヘッドハンターからの誘い文句にはついつい耳を傾けてしまうもの。ちなみにヘッドハンターに限らず、転職は二つの選択肢に絞られます。それは同業か、あるいは異業か。今回のお話は、異業であれば、そこまで注意する必要はありませんが、問題は同業への転職です。それはなぜか。例えば先に述べたヘッドハンターによる誘い文句は、もしも同業からの勧誘だった場合、「貴方が勤めていた会社の顧客リストや営業ノウハウに興味を持っている企業が有ります」と言い換えることも可能であり、それは不正競争防止法に抵触する可能性があるのです。さて今回は、同業他社やライバル会社への転職、あるいは元の職場と全く同じ業種で起業するにあたって、不正競争防止法違反にならないための注意事項を、大木秀一郎弁護士に聞いてみました。
■転職と密接に関わる不正競争防止法とは?!
それでは転職と不正競争防止法の関係を教えて下さい。
『まずは不正競争防止法との関係から説明します。不正競争防止法は、「不正の利益を受ける目的」や「営業秘密の保有者に損害を与える目的」で、営業秘密を使用したり、開示したりする行為を「不正競争」としています』(大木秀一郎弁護士)
『何が営業秘密にあたるかが問題となりますが、「秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報で、公然と知られていないもの」であれば、同法上「営業秘密」にあたることになります』(大木秀一郎弁護士)
ポイントは、営業秘密であると大木秀一郎弁護士は言います。つまりその会社が事業を運営していくで培ってきた情報全般という意味でしょうか。具体的にはどんなものが営業秘密になるのでしょうか。
『たとえば、勤務先の顧客情報(住所・会社名・電話番号等)は一般的に同法の営業秘密にあたるといえます。また、営業ノウハウについても、通常は同法の営業秘密にあたるといえるでしょう』(大木秀一郎弁護士)
■転職や同業で起業する際、以前の職場で知り得た情報や技術を不正に使用すると違反の恐れも?!
営業秘密は理解できたでしょう。
「職業選択の自由 VS ライバル会社への転職(不正競争防止法)」その転職、もしかしたら違法かも?!
2015.03.30 21:30
|
相談LINE
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
「西洋医学×漢方×手相」という異色アプローチ 標準治療では救いきれない患者と”科学的根拠”の境界線
TREND NEWS CASTER
2
「個人が変わっても組織が変わらない」のはなぜか? エグゼクティブ・コーチングの盲点を突く「社長+幹部一体型」の勝算
TREND NEWS CASTER
3
なぜビル清掃予算は「30〜55%」も消えるのか?多重下請け構造の限界 ――多重構造の無駄を省いた「科学的清掃」の勝算
TREND NEWS CASTER
4
「受診者が最大3倍に」150円の自己負担でも断る人が皆無だった理由 ――がん検診の「心理的ハードル」を下げる環境整備
TREND NEWS CASTER
5
なぜ都市部で「園庭を知らない子ども」が増えているのか? 私立保育所の7割が園庭なしの危機と、幼児教育が向き合う「体験格差」
TREND NEWS CASTER
6
なぜ「AI PC」はビジネス価値に転換しきれていないのか? ――クラウドの課題を克服し、ローカル処理が迫る「業務基盤の再設計」
TREND NEWS CASTER
7
AIとロボティクスの融合がもたらす創薬プロセスの「最前線」 新薬開発における自動化と人間の役割
TREND NEWS CASTER
8
ブームに沸く「一棟貸し」で、いま勝ち残るビジネスモデル ――1000坪の古民家再生にみる、地方宿泊のニーズ変化と運営のリアル
TREND NEWS CASTER
9
なぜ夏は朝から疲れているのか? 猛暑・熱帯夜に負けないための睡眠対策とケアの視点
TREND NEWS CASTER
10
住宅リフォーム「価格だけで選べない」時代の到来――進む“シンナー不足”と業界の新たな課題
TREND NEWS CASTER